甘い恋をカラメリゼ | ナノ
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「脚……かくかくします」

「大丈夫?」

「いえ……こうしてふらふらするのが智駿さんに激しくされた後だって思うと幸せな気分になれるので……このままで」



 エッチが終わったあと、智駿さんにもたれかかるようにして半分眠っていた。

 夜も深くなってくるころだから、窓の外からりんりんと虫が鳴く声がする。夏特有の風情のある空気。エッチが終わったあとだからエアコンを付けていても暑くて、身体を汗が伝う。



「あっ」

「どうしたの?」

「す、すっごい虫に刺されてる……かゆいです」

「えー? 僕は全然なのに……梓乃くんの血美味しいんだねぇ」



 エッチをしているときは気付かなかったけれど、腕や脚が虫刺されで転々と赤く染まっていた。夏祭りに行っている間に刺されてしまったのだろう。こうも蚊にさされまくっていると、恥ずかしくなってくる。



「次は虫除けしてしないとだねー」

「あれ臭いから! 外はやめましょう」



身体をぐったりさせながら、笑いあう。すごく、幸せな時間だなあ、なんてしみじみと感じていた。



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