甘い恋をカラメリゼ | ナノ
 six


「こんな昼間からどこにいくの……セラ」

「いや昼間だからこそ外にでないと」

「えー……なんか俺、今日は家で寝てたいんだけど……」

「これだから大学生は!」



 少しだけ寝て、太陽がてっぺんに昇るころ。まだまだ睡眠不足な俺は、セラにひきずられるようにして外に出た。

 気分はなんとなく鬱々。太陽の光がうっとうしいなんて感じる、そんな気分。俺は外を歩こうという気分にはなれなくて、むすっとしながらセラの後ろをついてゆく。

 どこへ向かっているのだろう。セラのことだからラブホとかに連れて行くつもりじゃないだろな……なんて、ちょっと疑ってかかってみる。しかし、現れる町並みは、落ち着いた雰囲気の住宅街。とてもじゃないがラブホなんてものはなさそうで。じゃあ、カフェとかなにか? とも思ったけれど。なんだか、そういえば……みたことのある風景だな、と途中から思い出した。



「……セラ。どこへ向かっているのです?」

「えー? 俺のいきたいところ?」

「……俺を連れてくる意味は?」

「なんとなく!」

「……ストップ。ストップストップ! ここ、白柳さんのマンションだよね!?」


prev / next


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -