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「レグルス、いよいよ明日ですね」



 ハルがレヴィとの試合を控えた前日。ラズワードはハルの戦闘への最終調整を手伝ってはいたが、正直なところ不安は拭えない。ハルは十分に強いということは、ラズワードも剣を交えてわかったことだが……相手が問題だ。レヴィは大量の戦闘術への知識を持っている。そして、彼の戦っている姿を実際にみたことはない。エリスによれば、レヴィは魔力量自体は大したことがないのに、何度もレグルスで勝っているという。やはり、その並外れた戦闘術の知識量のおかげだろう。

 怖かった。ハルから離れることが。

 最近は、自分はハルと添い遂げることができないのではないかという不安に駆られることが多い。主に、自分が明らかにノワールのことを意識してしまっていることが原因だが……今回のレグルスの場合は、もしも負ければ強制的にハルから引き剥がされる。



「ハル様……勝ってください」



 ハルのことが、好きだ。ハルが勝つと信じてはいるが、もしも……という恐怖に苛まれたラズワードは、ハルに抱きついた。抱きしめ返されて、彼の胸に頬ずりをする。



「大丈夫、ラズのこと、絶対離さないから」

「はい……」



 唇を重ねられると、ラズワードはハルに身を委ねてゆく。そしてそのまま……シャツを脱がされていった。
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