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「Oh, Let me know that at least you will try,Or you'll never be a true love of mine〜♪」



 ガラガラとトランクを引く音と共に慌ただしい朝がくる。少女はヒールを鳴らし足早にレッドフォードの敷地内を歩いてゆく。玄関の扉を開けようとすれば門番が慌てて少女を引き止めるが、少女は怪訝な視線を門番に投げ、言い放つ。



「私の顔をご存知ないって言うの? 貴方、新米でしょう? そこをどきなさい、会いたい人がいるの」

「お、お待ちください……! ではお名前をお伺いしたいのですが……! 許可をとってからでないとここを開けるわけには……!」

「鬱陶しい! 時間の無駄! どいて!」



 小鳥のさえずりが心地よいはずの朝。急に訪れた客人と門番の騒がしいやりとりでそれは台無しだ。門番がやたら押しの強い少女に辟易していると、大きな音を立てて扉が開く。中から誰かが出てきたのだ。門番は振り向くと、あ、と目を見開いて頭を下げた。



「おはようございます、ハル様! 実は今……」

「どうしたの騒がしい……って、あ……!?」



 少女の顔を見てハルが固まった。そんなハルを見て少女はパッと目を輝かせる。



「お久しぶりです! ハルお兄様!」
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