×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -



付き合ってはいけない職業3B:美容師


Twitterのプラスタグで上げた『付き合ってはいけない職業』シリーズのお仕事パロディメモです。


「はーい久しぶり…あーお前もうちょっと早くメンテしに来いよ。それとも何?俺に会いたくなかった?そろそろかなーって待ってたんだけど」と鏡越しに何故か責めてくる担当美容師。ふわふわの銀髪はパーマを当てているらしくいつ見ても綺麗だなぁと夢主ちゃんは思っている(本当は地毛)。因みに男性客には『天パになれそしてハゲろ』と思いながら対応している。でも腕はめちゃくちゃいいので人気。

「メイク変えた?へぇ最近そういうのが気分なんだ。じゃーそれに似合うように少し切るわ。雰囲気変えない方がいい?」と一応要望聞いてくれるけど割と勝手に切られる。でも前髪切る時は絶対に「切っていい?切るよ?短すぎたら早めに言ってねお願いだから」って確認してくれる。カット後に顔にかかった髪をブラシで払ってくれるが何故か頬っぺたのは自分の指で払う。心なしかふにふにされてる気がする。

「俺が担当してるうちは枝毛の一本も許さねーから」と丁寧に時間をかけてトリートメントを塗ってくれる。「いつもより良いやつ付けたけど店長に内緒な」と勝手に薬剤のグレードを上げる。流す時絶対に「気持ちい?」って耳元で聞いてくる。シャンプーがアホほど上手い。ヘッドマッサージの時間がやたら長い。全身の力が抜けてうとうとしてると「おいおいここそういう店じゃないよ?」と言いつつめっちゃ嬉しそう。ブローの時さり気なく首筋を撫でている気がする。何度も手櫛で髪をすいてくれるが手つきが優しすぎて頭を撫でられているような気分になる。

「可愛い服着てるけどこの後デート?へー友達とショッピングね。じゃあちょっと巻いとく」って聞きながらさり気なく彼氏ができてないかチェックしてくる。
帰りがけにコートを着させてくれる。全身チェックした後「この前より可愛さ更新してね?俺天才じゃね?」って自画自賛しながら満足気に笑って手を振ってバイバイする。

夢主ちゃんの笑顔を目に焼き付けながら『あー付き合ったら店なんて来なくても好きな時に自分好みにできるのになー』と思っていたりする。個人的な連絡先を渡そうと思ってるけどチャラいと思われたくないし拒否られたらもう来てくれなくなるので毎回躊躇してしまい、その代わりに最大限のサービスを提供している。今回も渡せなかった。好きな子の可愛さを最大限に引き出すことに命をかけている。夢主ちゃんから指名予約が入ってると心の中でガッツポーズするし実際してる。特別な対応をしているのは夢主ちゃんにだけだけど本人は『坂田さんって格好いいしすごくサービスいいなぁ…モテるだろうなぁ』と思っている。





back