ねぇ、泣かないで 奈都が、ずっと一緒にいるよ 大好きだよ、ツナ! あぁ、これは今朝の夢の続き? 今朝のものよりもずっと鮮明で涙が出るほど懐かしい。 ねぇ、君は誰…? 何にも思い出せないんだ。 「待って…!」 『……』 「行かないで…!!」 守ってくれるって言ってたのに、ずっと一緒だって言ってくれたのに遠ざかって行く女の子。 オレは女の子を必死に追いかけて手を掴む。 女の子が振り向くと、一瞬にして転校生の姿に変わり太陽のようにオレに笑いかけた。 その瞬間、ハッとして、とても大切なことを思い出す。 そして彼女に話しかけようとした時、オレの視界は真っ白な天井になった。 「……あれ?」 消毒液の匂いが鼻をツンとさせる。 窓から入る日差しが眩しくて目を細めた。 ここは、保健室…? 何でオレ、保健室で眠ってたんだっけ…? 今のは、夢…? 夢の中のあの子 |