ツッ君は奈都が守ってあげる! どんなことがあっても、絶対に守るよ ――…約束。 幼い頃から見る夢。 オレは小さなチワワに追いかけられて転んで泣いていた。 彼女が追い払ってくれたけれど、オレはいつまでもぐずぐずと泣いている。 泣かないでって頭を撫でてくれるオレと同じくらいの歳の女の子。 守ってあげる、と、ゆびきりげんまんをした後、彼女はいつも青空に負けないくらい元気に笑う。 不思議な事に、その笑顔を見てオレの涙はぴたりと止まるんだ。 そこで夢はおしまい。 目が覚める。 「……」 時が経つにつれて、この夢を見なくなった。 本当は見ていたのかも知れないけれど、朝、起きると夢の事を覚えていない。 全部、さっぱり忘れちゃうんだ。 それは、きっと彼女がいきなり、いなくなって悲しくて寂しかったから。 ずっと傍にいて欲しかったのに。 あんなに大好きだったのに。 今は、君のことを思い出せない。 ねぇ、ずっとオレの心にいる君は、誰なの? やってきました、転校生! |