「奈都、今日はもう帰っていいよ」 『えっ?』 「もう暗いからね」 『あ、本当だ…!今、何時ですか?』 「七時、過ぎたところだよ、気がつかなかったのかい」 雲雀先輩に言われて外を見ると真っ暗。 集中して書類の整理をしていたから気がつかなかった。 連絡も入れてないし、ツナも心配してるかな? 『じゃあ、お言葉に甘えて先に帰らせてもらいますね!』 「ねぇ…」 『はい?』 「遅くなったから送ってあげる」 『バイクの二人乗りはだめですよ!』 「歩くよ」 『それじゃ雲雀先輩が遠回りになっちゃいます!』 「……」 『それじゃ、雲雀先輩……』 「奈都、ちょっと待って」 『何ですか?』 「最近、並盛中付近に変質者が出るらしいんだよ」 『変質者?でも、家が近いんで大丈夫ですよ』 「だけど…」 『大丈夫ですって!それじゃ!』 「あ……」 『雲雀先輩、それじゃ、また明日!』 「……、遠回りくらい別にいいのに。」 変質者にご注意ください |