「ねぇ、名前…。何回言ったら君は理解してくれるのかな?オレさ、もう限界なんだよね(黒笑)」

「さ、さぁ?何のことかなぁ…」




毎朝、同じと言っていいほどこの会話から始まる。いい加減、オレも限界に近づいていた。オレは、名前の為に…名前の為だけに『守りたい』、そう思ってオレはボンゴレ10代目を継いだのに。それを、名前はいつまで経っても分かってくれないんだ。名前とは、中学時代からの付き合いだけど…未だにオレの『プロポーズ』を受け取ってくれない。オレら、もう24歳だよ?そろそろ結婚とか考えても良いと思うんだけどさぁ…名前ったら、照れちゃって。可愛いなぁ(黒笑)照れてる名前も最高に可愛い、寧ろ監禁したいくらい愛してるのに…いつまでオレを待たせる気なのかな?




「言ったじゃん!私は、ツナのお荷物になりかねないんだって!」

「けど、名前は現オレの部屋でオレと一緒に毎日…寝てるよね?」

「ちょっ、ちょっとツナ!?何ベッドに押し倒しちゃってンの!!」




オレは少し抵抗はあったものの、名前をベッドに押し倒した。名前はバタバタ暴れるけれど、10年経った今となっては、それは逆にオレを興奮させるだけだ。
…それに……名前、こんなに綺麗になってる、フフ(黒)




「何処触ってンのよ!!」

「んー…胸?」

「馬鹿ツナ、黒ツナスレツナ!!ツナなんかリボーンに撃たれて死んじゃえー!!」

「……へぇ、オレに逆らう気?」




耳元でそう優しく囁けば、流石の名前も大人しくなって抵抗するのを止める。ホラ、やっぱり名前は昔と変わらず耳が弱いね。ちょっとだけ耳の近くで囁いただけなのに…こーんなに顔も茹タコ状態になってる。中2の頃のオレは、名前にこんなことをする度胸さえなかった。寧ろ、オレはコイツにからかわれてる側だったから…ボンゴレのボスになったら見返してやろう、だなんて考えてた。そして今………それが叶った。




「つ、ツナ……」

「(うわ、ヤッベー。名前のその真っ赤な顔、そそられる…)何?」

「はっ、恥ずかしいよ…////」

「大丈夫、此処はオレの部屋だし。誰も入って来ないよ」




ニコッと笑えば、また名前の顔が赤くなった。10年前はオレが真っ赤になってたけど…10年も経てば…やっぱり違う。隼人や武、ましてや雲雀さんや骸、了平さんもランボも皆…ボンゴレのそれぞれの守護者になっている。名前のことは中学校に入学した時から好きだったけど…名前には勘違いされるばかりだし、コイツにはオレが京子ちゃんのことが好き…と思われていた。


(馬鹿だな、名前も)(オレが好きなのは…名前だけなのに)




「…私、ツナのことが好きだよ」

「――もう1回言ってくれない?よく聞こえなかった(黒笑)」

「はぁ!?聞こえてたくせに…意地悪////」

「そうだよ、オレは意地悪なの」




本当は、さっき言った名前の言葉はちゃんと耳に入っていた。オレは表には表さないけど、最高に嬉しかった。約5分前は今までのプロポーズを断り続けてきたのに…もう、名前はオレを困らせたいの?




(そんなに顔をピンクに染めて…)(もしかして、オレを誘ってる…?)




「だから、好きなんだってば!!結婚して下さい!!////」

「…フフ、よくできました(妖笑)」




オレは、何の前触れもなく名前に噛み付いたようなキスをした。名前は弱い力でオレの胸を叩くけど…そんなお前の仕草も愛しくてたまらないよ…。




「幸せにしてあげてもいいよ、名前…」




Lei puo farlo felice.
(幸せにしてあげてもいいよ。)



(ツナぁ…腰が痛いよぉ…)(じゃあ、もう1回やる…?)(ばっ、馬鹿ツナ!!)




end

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