「西広せんせー!」

「みょうじ」

「みょうじ?」

昼休み、教室で西広と喋っているとみょうじがやってきた。

「勉強?」

「え、何で分かったの?」

まっすぐ俺たちのところにやってきたみょうじに西広が問えば驚いた顔をする彼女。

「だって先生っていうから」

「あーそっかー」

みょうじは納得してあははと笑っているがオレには訳がわからない。
それに気づいたのか西広がいつも勉強の質問する時は先生って呼ばれるんだと教えてくれた。
なるほど、そういえばみょうじはいつも西広のことにっしーって呼んでたっけ。

「三橋達は?」

わざわざ3組にこなくても9組のみんな…ていうか泉に聞けただろうにと思い尋ねる。

「みんな寝てるよーみはちゃんも田島っちもいずみんも。ハマちゃんは起きてたけど…あ、おっきーとにっしーも寝るとこだった!?」

「オレは大丈夫だよ。どこ?分かんないとこって」

それを聞いてオレの方を向いたみょうじと目が合う。オレも大丈夫だよと言えばみょうじは良かったと笑った。
こういうとこ気遣える優しさがみょうじのいいとこなんだと思う。

「あのねーここの訳。次当たるんだーやってみたけどよく分かんなくて」

「ここかぁ。うちのクラスこないだやったよ。これはね…」



「……で、こういう訳になるんだ」

「あー!なるほどね!スッキリ!ありがとう!」

「どういたしまして。そろそろ戻った方がいいかもね」

「わ、ほんとだ!2人とも貴重な昼休みにお邪魔しちゃってごめんね!じゃあまた部活で!」

そう言ってみょうじは走って自分の教室へと帰っていった。


昼休みの勉強会


「西広って教えるの上手いよね。オレも聞いててよく分かったよ」
「そーかな。まぁみょうじは教えがいあるよ」
「…三橋と田島に比べると?」
「え!?そ、そーゆーつもりじゃないけど…まぁあいつらに比べるとみょうじの質問はレベル高い、かな」



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彼らもある意味では教えがいあると思う。



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