「花井ちゃん、ちよちよ、みずたにん、おはよう!」

「おー泉にみょうじ」

「おっす」

音楽室。
うちの学校の芸術科目は選択制だ。野球部で音楽を選択しているのは栄口、花井、篠岡、みょうじ、泉、そしてオレ。あ、水谷ね。一応。
ま、栄口は1組だから授業は一緒にならないけど。

「おはよーなまえちゃん泉くん」

「おー」

「おはよー」

「ちよちゃんこれ、こないだ言ってたやつ持ってきたよ!」

俺たちに会うやいなや嬉しそうな顔をしたみょうじが篠岡に袋を差し出した。

「わーありがとうなまえちゃん」

「一番聞きやすいかなっていうの持ってきたんだ。気に入ったら他のも貸すからまた言ってね!」

どうやら袋の中身はCDらしい。こないだみょうじがハマっていると話していたやつだ。

「あ、良かったら今ちょっと聞く?」

そう言ってみょうじはポケットからウォークマンを取り出し篠岡にイヤホンを差し出した。そしてもう片方を自分の耳にはめる。

「これだよね、聞きたいって言ってたの」

「うん、最初こんな感じなんだねー」

「そうなんだよーこれは3曲目かな」

「そっかあ、帰ったら聞いてみるね。ありがとう」

「どーいたしまして!」

向かい合ってふふふと笑いあう2人。
なんていうかすっごく微笑ましい光景だ。

「いいなー…」

仲良しな女の子達っていいよね。


半分このイヤホン


「和むなぁー」
「顔が変態だぞ水谷」
「泉って水谷の扱いひでぇよな」
「泉はツンデレだからなー本当は俺のこと大好きなんだろ☆」
「黙れ。星をとばすな」



――――――――――――

否定はしない泉くん。
仲良しな男の子達もよいですよね。



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