「あれ?みょうじ?」

休日。近所のコンビニに行くとみょうじがいた。オレに気づいたみょうじがこちらに笑顔を向ける。

「ハマちゃん!」

「珍しいなー、コンビニで会うなんて」

「そーだね。ハマちゃんも何か買いに来たの?」

「ん、ちょっと飲み物買いに。みょうじは?」

「私もお腹減ったからお菓子買いに来たんだけどさー」

「けど?」

「肉まんが美味しそうだからやっぱり肉まんにしようと思って、でもピザまんも美味しそうだなーって」

「迷ってたんだ?」

「うん。迷ってたらおでんも美味しそうだなーって」

どうしたらいいかなぁと悩むみょうじ。真剣に悩んでる姿に少し笑ってしまいそうになる。

「よし、今日はおでんにする!」

さらに悩んだ後、そう宣言してレジに向かった彼女。自分も目的の飲み物をとってきてレジに行き、ちょうど会計を終えたみょうじにちょっと待っててと伝える。

「あ、あと肉まんとピザまん一つずつください」

「かしこまりました」

会計をすませて店員さんから飲み物の入った袋と肉まんとピザまんを受け取って。半分に割ってみょうじに差し出すときょとんとした顔の彼女。

「ハマちゃん?」

「ん、半分こ」

「え、いいの?」

「いいよ、おでんは家帰ってからでも食べれるだろ?ほら冷めないうちに」

食べながら帰ろと言うとありがとうと笑顔が返ってくる。

「でも、なんかごめんね」

隣を歩きながらみょうじが少し申し訳なさそうな顔で笑う。

「…そんな顔してもらうために買ったんじゃないんだけどなー」

あいつらには秘密なと言うとみょうじはまた一瞬きょとんとして。でもその後返ってきたのは今度は満面の笑みだった。


コンビニで


「ありがとうハマちゃん!」
「どういたしまして」
「ハマちゃんってさ、先輩みたいだね!」
「え?あ、うん、そう?(先輩みたいじゃなくて先輩なんだけどな)」


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