「なぁオレ達の班今週の掃除ってどこだっけー?」

2週に1回くらいのペースで回ってくる掃除当番。確か今週から当たってたなと思い一番席の近いみょうじにたずねる。ちなみにオレは三橋と泉と浜田とみょうじと同じ班だ。

「えっと、家庭科室前の廊下だよ。移動しよっか」

当番表を確認しながらみょうじが言う。まだ椅子に座っていた三橋たちを呼んで掃除場所に向かった。

「あそこの廊下長いよなぁ」

廊下を歩きながら面倒くさそうにそう呟いた浜田。…あ、いいこと思いついた。

「じゃあさ、みんなで雑巾レースやらね?」

なんかかけてやったらきっと楽しいと思う!そう提案するとみんなの視線がオレにあつまる。

「いいね、やろう!」

ぱっと表情を明るくして賛成したのはみょうじ。こういう時、いつも一番に乗ってくれるのはみょうじだ。

「三橋もやるよな!」

「うん、オレ、やるよ!」

オレがそう言うと三橋も頷く。

「いずみんとハマちゃんもやろうよ!」

何も言わない泉と浜田はみょうじが誘う。

「…しょうがねぇなあ。じゃあ先にゴミ掃いちまうぞ」

「はは、そうだな」

泉は何だかんだオレたちと一緒にやる。それは浜田も同じだ。オレは野球大好きだし野球部も大好きだけど、部活とは違うこの空間も楽しくて。

「9組で良かったなー」

「へ?田島?いきなりどうしたの?」

箒を動かしながらそう言うと浜田が不思議そうな顔をしていた。


雑巾レース


「水汲んできたぞー」
「ありがといずみん!よっし、じゃあいくよ!」
「おー、負けねーからな!」
「オレも負けない、よ!」
「位置についてー…よーいどんっ!」



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