11.めちゃ旨お好み焼き




「はい、じゃあランボはキャベツ切ってな。その間にあたしは生地つくるから。めっちゃ美味しいの作ってツナたち驚かせるで!」

「はい!」

そんなこんなでお好み焼き作りがスタートした。



「残念やったなー雑巾レース決着つかんくて」

ボウルに小麦粉やら水やらを入れて混ぜながらつぶやく。

「…リボーンとボンゴレにぶつかっちゃいましたからね…」

「せっかく賭もしてたのにな」

はぁ、とため息をつくとまぁ仕方ないですよとランボが笑った。

「ちなみになまえさんは勝ったら何を言うつもりだったんですか?」

「え、リボーンに膝かっくん」

「な!?」

「そしてそれをあたしが写真に収めるねん。なかなかスリルのある罰ゲームやろ?」

スリルありまくりっていうかまず膝かっくんができるかどうかが問題やけど。

「決着がつかなくてよかったかもしれないですね…」

オレがそんなことしたら確実に殺られますよ…と青い顔で言ったランボ。

「ははは、ランボは何言うつもりやったん?」

「オレは…」

「ん?」

ランボが少し言いよどむ。
なんやろ

「…特に考えてなかったです」

「なんやそーなん?」

つまんないな、と言うと次は考えときますと言われた。
次もある、ってことか。

「ふふ…」

何だか嬉しくて思わず笑みがこぼれる。

「どうしたんですか?」

「んーん何も!てゆーかランボ切るのうまいなぁ…キレイやし早い」

「へへっ、ありがとうございます」

ランボの切ったキャベツたちを見てそう言うと、ランボは親に誉められたちびっ子みたいに嬉しそうな顔で笑った。
可愛い…10年経ってもあたしよりは年下やもんなぁ。見た目年上ぽいけど。

「なまえさん?何かついてます?」

そんなことを思いながらランボを見ていると尋ねられる。

「いや、ランボ可愛いなーて思って」

「可愛い?」

「うん、何か弟みたい」

大人やけど年下で、ちょっとおバカで。ランボが弟やったらあたし絶対可愛がると思う。

「弟ですか…」

「ん?どうしたん?」

微妙な表情のランボに問いかける。

「いえ、何でもないです。オレももっと頑張ります」

ん…?あ、もしかして可愛いが嫌やったんかな。かっこいいって言われたいみたいな。ランボも一応男の子やもんな。よく分からんけど心ん中で頑張れって思っておいた。


「キャベツ切り終わりましたよ」

「お、ありがと!じゃあホットプレート出してみんな呼んで焼こう!」



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「さぁ皆さんもうすぐ焼きあがりますよー席に着いてください!ほら骸もヒバリさんも!」

ホットプレートを出してお好み焼きを焼きながら、広間に集まってきたみんなに声をかける。

「何これ」

「今日の夕飯はお好み焼き!いえーい!」

雲雀さんにそう言うとシカトされた。
ひどいな自分が聞いたくせに。

「なまえさんのお家直伝めちゃ旨お好み焼きなんですよね!」

お箸を配りながらランボが言う。めちゃ旨って…って声が聞こえたけどスルーした。


「さぁ取り分けますよー!一気に焼けへんからまずは半分こずつな!はい、骸に雲雀さん!」

卵をおとし、半分に切って2人のお皿にのせる。と2人はあからさまに嫌そうな顔をした。

「何でこんなやつと半分こなの」

「こっちのセリフですよ雲雀恭也。どうせならなまえと半分こがいいです」

仲悪いから半分こ嫌って…子どもか!

「2人とも文句言わない!はい、獄寺、山本!」

「おう、サンキュ」

「ありがとな!なまえ!」

うん、これが普通の反応やんな。

「いえいえー!次リボーンとツナ!」

「サンキューなまえ」

「ありがとう。お好み焼きとか久しぶりだな…」

「了平さんは夕方からの任務なんやっけ。帰ってきてから食べれるよーに後で焼くとして…はい、ランボおまたせ!じゃあ食べよっか!いただきます!」

全てを取り分け終え、みんなで食べ始める。

「美味しい…」

「確かにめちゃ旨なのな!」

あちこちから称賛の声…ははは、嬉しいな。

「なまえはお好み焼き好きだったんですか?」

「うん。たこ焼きも好きやねんけどたこ焼き機なかったからさー」

骸に尋ねられ答える。

「なまえ鰹節とって」

「はいはい…」

おかわりもやけど何でいつも雲雀さんあたしに頼むかな。…まあいいけど。
雲雀さんに鰹節を渡し前を向くとふっと獄寺と目があった。

「あ、獄寺青のりついてる、かっこわるー」

「な…どこだよ」

「…嘘ぴょーん!」

「なまえてめー!」

思いつきでからかったら椅子から立ち上がった獄寺。わ!暴力反対!

「…なまえ青のりついてるよ」

「え、うそ!どこ!?」

ツナに言われて口元を押さえる。
からかった自分がついてるとかかっこ悪!

「嘘」

もぐもぐと食べながらツナが平然と言った。なんやねんもう!

「こんのツナマヨがー!」

「なまえ10代目になんてこと言うんだ!」

「なんでオレがツナマヨなの」



そうしていつも通り楽しい夕食タイムは過ぎて行きました。










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