小説 | ナノ


※静臨前提、サイ臨、津サイ、津臨
※臨也総受け






「臨也くん、俺みんなでえっちしたい!」

なにを言い出したのかなこの子。


四木さんから頼まれていた仕事に一段落つけると、ピンクのヘッドホンを頭に付けて、ふわふわのコートをひょこひょこ揺らしながらサイケがコーヒーを運んできた。何、気がきくじゃない、なんてからかって、頭を撫でてやると、あのね、頼みがあるんだ、と同じ顔ながら可愛らしく小首を傾げた。

「?何?」

そして、冒頭に至る。
サイケは俺の手を掴んでソファーまで連れて行くと、やんわりと俺の肩を押した。どさ、と倒れると、サイケは俺に抱きつくようにしてのしかかってくる。

「…サーイーケー?何してんの?」

「んー、あのねぇ、津軽がね、きもちいこと教えてくれたんだあ。」

「は、はあ?」

「でねえ、俺は津軽が好きで、臨也くんもすきで、静雄もすきで、だからね、みんなできもちいことしたらね、楽しいでしょ?」

あのエロ演歌野郎。うちのサイケたんに何教えやがった。ぎりりと奥歯を噛み締める。その間もサイケは腹の上でごそごそやっている。この子、軽いなあ。大丈夫かな。白いコートは柔らかくて、なんか本当に天使みたいだ、とか、うわ俺ナルシ?
腹の上のサイケはにこにこ可愛らしく笑うと、ゆっくりと唇を重ねてきた。

「ちょ、っと、サイケ!やめっ…むう…」

「…ん、むう…ふっ…は、あ…」

サイケの小さい舌が唇を割って、柔らかく動く。どちらのものかわからない唾液が混じり合い、口の端から流れた。サイケの唾液は嫌に甘い。なんだ、この甘ったるい、人工的な、味。
サイケは目を閉じて、頬を紅潮させながら小さく声をあげた。ちゅう、と舌を吸ってゆっくりと離れていく。

「…っ、サイケ、お前、何、飲んだ…!?」

サイケはピンク色の目をとろけさせ、ふにゃりと笑った。

「新羅さんにもらった、甘いくすり。おいしいでしょ?」

かなり、ヤバい気がしてきた。




#




細くて白い、シズちゃんとは違いすぎる指がインナーの中に潜り込む。体は火照っていて、サイケの指も同じくらい熱い。さわさわと脇腹あたりをさまよった後、突起を摘まれる。
あの闇医者はやはり腕だけは最高なようで、サイケが飲んだ薬の残りだけでも充分な効果がある。びくびくと反応した俺にサイケはまた笑うと、かわいい、と呟き、突起を口に含んだ。

「ひ、ぁっ…さ、いけ、待って…!」

「ん、臨也くんのちくび、かわい…ね、きもちい?」

猫のようにちろちろとサイケのピンクの舌が突起を舐め、小さく歯をたてた。

「ぃ、んっ!いたい、からあ!」

「ごめんね、でも俺わかるんだ。あのね、俺はちょっと痛いくらいがすきなの。だから、臨也くんもでしょ?」

はあ、とサイケが熱い息を吐き出し、舌をだんだんと下半身へ近づけていく。歯でチャックを噛み、ゆっくりと下げる。じじじ、とチャックが下がる音が響いた。 
既に反応していた俺自身をサイケは掴むと、先端にちゅ、と音をたてて口づけた。唇で先端を挟み、舌が窪みをぐりぐりと押してくる。どこでこんなことを覚えたのか(まあ多分あの演歌野郎に違いないんだけど)サイケは酷く上手い。溢れ出した先走りを舌で転がし、それをねっとりと竿になすり付ける。

「あ、あっ…!さ、サイケ、も、わかった、からぁ…!」

「んー?ん、ふあ、ふ、う?」

「ひぁあっ、口に…、入れたまま、喋る、なあっ!」

ぐちゅぐちゅと竿を手で扱き、下から上へ裏筋を舐め上げられる。ぞくぞくと快感が背中を駆け上がる。

「い、あァっ…!サイケ、もぉっ…!」

「ん、臨也くん、いく?…あ、」

「ん、んあ、ああっ…!いっちゃ…、う……?サイケ…、っ!?」

急に止まった動きに、絶頂寸前まで追いつめられた体が痙攣する。素っ頓狂な声を上げて口を離したサイケを見やると、サイケは廊下に繋がる扉の方を見ながら笑っていた。
そして、俺にとっていやすぎる光景が目に入る。
見慣れすぎたバーテン服、サングラス、そして、金髪。

「よお、臨也、随分楽しそうじゃねーかよ、あ?」

平和島静雄が、壁に寄りかかるようにして立っていた。その後ろには白い靄が立ちこめていて、それは彼と瓜二つのあの和装がふかしたものだろう。
にたり、とシズちゃんは笑う。

「俺達も仲間に入れてくれよ、なあ、臨也くん?」








よんぴー!続きます


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