※来神時代 白い光が差し込み、ぼんやりとした空気が流れる視聴覚室。密閉されたような生暖かさは春の陽気もプラスされて暑いとさえ感じるくらいだった。 荒い息が壁に吸収されて消えていく。 「はぁ…あ、シズちゃぁ…」 臨也の悩ましげな声をききながら、胸の突起をつまみ上げる。静雄は、ひくんと反応した臨也の赤く色づいた身体を抱き寄せた。熱い。 「ぅん…シズちゃ…?」 臨也の薄い胸が鼓動に合わせて動いている。心臓の上に強く吸い付き、赤い華をちらした。それを潤んだ瞳で見ていた臨也が、ぐっと腕を突っ張り体を離した。 「んだよ。」 「おれも。」 それだけ言うと、ぷちぷちと静雄のシャツのボタンを外しはじめた。はだけた静雄の肌に掌を滑らせ、ゆっくりと口づける。軽くキスをした後、ぢゅっと強く吸った。静雄の顔が痛みに歪む。 「ってぇな。」 「シズちゃんの噛みつきよりはマシです〜。それにこれはマーキングなの。」 静雄の胸に頬をスリ寄せながら臨也は得意げに言った。静雄の頭の上なはてなマークが浮かぶ。なにいってんだてめえとうとう頭がいかれたか、と攻め立てた静雄を無視し、臨也はまた心臓の上にキスマークを落とした。 「シズちゃんは俺のものだってこと。これでもしシズちゃんが浮気しようとしても、無理だもんね。」 臨也が無邪気な笑顔を浮かべた。それは普段の人を陥れたときの顔ではなく、艶っぽい色気の漂う笑顔だった。 # 「ふっ…んぅ、しずちゃ、もうちょっと、ゆっくりっ…あ、あ、ひアっ」 臨也は壁にてをつき、腰を突き出すような体制をとっている。ずくずくと静雄の指を飲み込みながら、わずかに腰をくねらせた。 生理的な涙が頬を伝って落ちる。構わず3本目の指を侵入させると、壁についていた手がぎゅっと握り込まれた。 「いてぇのか?」 「っふ、たくない、からぁ…あ、や、そこやだっ!」 臨也のいい所を静雄の長い指がかすめた。びくんと腰がはねる。しつこくそこを攻めると、かくんと臨也の膝が折れた。慌てて腰を抱き留める。臨也は恨めしそうな目で静雄を睨んでいる。 「だからやだっていったの、にぃ…。」 「よかった、の間違いだろ。つかもう少し頑張れ。気持ちいいのはてめえだけなんだからよ。」 両手で支えていた臨也から片手を離し、ズボンに手をかける。とりだした静雄のそれはすでに硬く質量を増やしていた。 赤くなった頬をさらに赤く染めて、臨也は静雄を見つめている。視線に気づいた静雄がなんだよと声をかけた。恥ずかしげに目を反らしながら、もごもごと口を動かしている。 「いえ…ただ……おおきいなあと思っ、て、」 「…てめえ煽ってんのか。」 「っ…、ちがっ…あ、ひああっ!あ、あ、ふぅっ…ああああぁっ」 突如挿入された指とは質量のちがいすぎるそれに臨也は一瞬痙攣し、すぐに快楽を拾い上げるようになった。まだ両手で数えきれるほどしかセックスを行ったことがなかったが、初めての経験で身体が痛みではなく快楽を拾うことを覚えた臨也の順応は早かった。 「やぁんっ、あ、はぁ、シズちゃあ…!あ、あ、おっき、いっ…!」 「っ…てめえ、どこでんな言葉覚えてくるんだよっ…!」 「っ、何言ってんのっ…あ、やぁっ、こんなことさせてあげるのなんて、シズちゃんだけ、だ、よっ…!」 「だから、それだって、言ってんだ、よっ…」 ぐっと強く奥まで押し込むと、臨也が目を見開いた。最後が近い。 「あ、シズちゃん、いっちゃ、いっちゃうっ…!」 「っ…、締めすぎっ…」 律動が早まる。ひくひくと痙攣している臨也の腰をつかみ、強く押し込む。 「あ、あ、やあ!ああああっ!」 「っ!」 一際強い快楽と共に臨也が白い白濁を吐き出し、それに合わせて静雄も自身を引き抜きながら果てた。 荒い息が生暖かい空気に吸い込まれていく。 落ち着いてきた呼吸で臨也は静雄の肩に手をまわしながら呟くのだった。 「あー…シズちゃんに体作り変えられちゃった。」 「…それはもう一回ヤりてぇっていってんのかよ。」  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄意識的ビッチ臨也も好きですが無意識ビッチ臨也も好きです。 最後のセリフを臨也に言わせたかっただけ。 |