※シズちゃんが変態です ざっけんな。俺はこころの中で叫んだ。ふざけんな、この変態。 すし詰め状態の満員電車で、俺は窓ガラスに押し付けられている。両側にはおっさんと学生。そして後ろには、池袋の喧嘩人形こと平和島静雄が立っていた。 少し前までは、そう、良かったのだ。シズちゃんは俺が潰されないように手を突っ張って空間を作ってくれてたし、数日前にあった痴漢を警戒してか周囲に睨みをきかせてくれていた。 その姿があまりにもかっこよくて、俺は彼が変態だということを忘れてしまっていた。もっと寄っていいよ、シズちゃんになら平気、とかなんとか(思い出すだけで鳥肌がたちそうな台詞だよ…。)言って、ほんの少し笑ってみせた。 そうしたら、こいつは。 「っ、ちょ、シズちゃ…!」 「声抑えろよ…。周りに聞こえんぞ。」 「っだ、って!…ひぅ、」 シズちゃんは電車の揺れと一緒に身をこちらに預けてきた。そしてあろうことか、服の上から尻やら乳首やらを撫で回し始めたのだ。 「やだって…!こんな、絶対バレる…!」 「てめえが声出さなきゃすむ話しだろうが。」 「そんなの…んぅ、無理、」 「ほら、我慢しねえとバレるぜ?」 顔は見えないが、確実に笑っていることは確かだ。 シズちゃんの指は乳首を服の上からつまみ上げ、爪をたてた。普通の行為とはまるで違う、鈍くむず痒いような感覚に背筋が粟立つ。尻をさすっていた手の平はゆっくりと内股に移動し、敏感な部分をつつと指で撫であげた。 「っ…ふ、ぅん…、んっ…」 溢れ出す嬌声を大きく息を吐いて誤魔化す。がたんと電車がまた大きく揺れ、シズちゃんが口を耳元に近づけてきた。 「感じてんのかよ。変態だな、臨也くん?」 「っ…、どっち、が!…ひ、耳、やめっ…!」 じゅぷ、と水音と共に舌が侵入してくる。声が高くなる。やばい、まじでやばい。 「……?」 理性を失いかけたとき、シズちゃんの手と舌が離れていった。火照った身体を抱き締め、後ろを見る。 シズちゃんはいつもと変わらぬ仏頂面でいった。 「次の駅で降りて、トイレいくぞ。」 ざけんなよ、ほんと、この変態。 ついた悪態はしかしこの状況に快感を覚えはじめた俺にそっくりそのまま返ってきたのだった。 痴漢編その2 変態なシズちゃんがすきです。 駅弁も書きたいな\(^o^)/ |