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静寂は彼の園

※高校生静雄×司書臨也

静雄が図書館という場所に来たのは、ただの偶然でしかなかった。ただその日の天気予報が見事に外れ、静雄は一番近くにあったそこに駆け込んだ。ざあざあと止む気配がない雨音を響かせるその中は、やんわりと本の古びた香りが漂っている。
特になにか読みたい本があるわけではなかったが、静雄は所狭しと並べられた本を見上げた。
すると、向かい側の本棚で人の動く気配がする。緑色のエプロンと黒いVネックのシャツがちらりと見えた。
人影はかつかつと靴音を響かせ、本棚を挟んで静雄と向かい合った。小難しい英単語が並べられた題名の太い本がするりと抜き取られ、赤い瞳と目があう。
瞳は美しく曲線を描いて笑い、ごゆっくり、と小さな声が聞こえた。





司書臨也と高校生静雄の出会いみたいなそんなん


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