同題ssログ | ナノ


同題ssBSRログ

ツイッター上企画に参加したもの
詳しくはコチラをご覧下さい

冒頭にキャラ・CP名、末尾にお題を表記


【茂麟】

影踏みという戯びをしたのは、何時の日だったか。
お前は図体が大きいから張り合いがないと一瞥すれば、

「申し訳ございませぬ」

と約束事のようにうなだれるのが、とても可笑しくて、いじらしくて。
よく揶揄(からか)ったものである。
その背中に、よもや自分の命を預けることになろうとは。
少年はその影の中で微笑んだ。

【影】




2013/10/10 13:34


【学バサンリン】

ぐるりよざ どみの いきせんさ すんでら しーでら

―…異国のような言葉が吹奏楽に合わせ校舎に響き渡る。
「まるで祈りのやうな歌ですね」
少年は聖書を胸に目を閉じた。
何処となく懐かしい旋律。
そしてこの音を指揮するのは恋人。
想わず眩暈がした。

【子守唄】


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

キリシタン歌はこちらを参考にさせていただきました。

吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」より第一楽章「祈り」
YouTube



2012/06/14 23:27


【宗麟】

サンデー毛利。
日輪信仰を是とする人。
何故日輪なのでしょう、と少年は隣人の心境を考えていた。ふと肩に触れた木漏れ日。
温かい。
サンデー様、アア、まさか、あなたも!

「寂しかったのですね」

十万億土にいる母の腕(かいな)を思い出したような気がして。
人知れず、少年は泣いた。

【神】



2012/06/14 23:25


【茂麟】

「御役目を終えたので去(い)ぬのでせう」
消えていく星を眼前に、壮年の男性は天を仰いでいた。
「お前も何時かは星に為るのでせうね」
星に為って僕を見守り消えていく。
墜ちる時には、どうか、どうか僕の胸を貫きますように。
少年宗麟は墜ちゆく星々に願った。

【流星群】



2012/06/14 23:23


【麟サン♀】

少年は飼うことにした。
雌のてふを一羽。
豪奢な虫篭のなかで。
彼のことをその胎(はら)の奥に宿すまで放さないつもりだ。
「オヤア」
それではどちらが寄生虫かわかりませんね、そう呟くと少年はくつくつと口角を上げた。

【寄生虫】



2012/06/14 23:21

← 

TOP