ぶるるっ。
寒さに体が震え、目が覚めた。
寒さを体に感じるのは初夏のこの季節だから、だけではない。
隣にいたはずの彼女がいなかった。
おやすみ、3秒
目覚まし時計を見ると、まだ午前3時。
こんな時間にいなくなるなんて。
頭はボーッとしていて、とても眠いはずなのに、隣に純がいないだけで、眠れそうになかった。
「あれ、起きてたの?」
「ん。たまたま目が覚めたら、純がいなかったから…」
「ごめんね?喉が乾いちゃって…」
ちょこちょこと俺の隣に来た純をぎゅーっと抱きしめた。
うん、落ち着く。
「純、おやすみ。」
「ふふ。おやすみ。」
純の心地いい声を聞いて、俺は再び眠りについた。
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bkm