and boyfriend1
「花火、綺麗だったね」
「…うん」
今日は花火大会。
張り切って、浴衣を着てきたのに…
おあいて君はあんまりこっちを見てくれない。
帰り道、浴衣の私は歩く速度も普段より遅くて彼との距離は広がるばかり。
大好きな広い背中が遠かった。
「なまえ遅い。ぐずぐずしすぎ」
「ごめん…」
気づいた君が待っていてくれたけど、目をそらして、普段からぶっきらぼうな彼の言葉も更に棘が強い。
私が追い付くとさっきよりもゆっくりと歩いてくれるけど、相変わらず手を繋ぐ事すらなくずっと無言。
いつもなら長い指の綺麗な手でそっと包み込んでくれるのに。
私はただ彼の背中を見つめながらその後ろについて歩くだけ。
このまま、おあいて君の家に行って大丈夫なのかな?
…別れ話とかされたらどうしよう?
不安に襲われて足が止まる。
「なまえ?」
足音が減った事に気づいたおあいて君が振り返る。
「どうかしたの?」
彼が心配して、俯いてる私に近付く。
涙が堪えきれず、溢れてきた。
「…っ、うぅ…」
「なまえ、大丈夫!?」
泣き出すと、彼が驚いて私の顔を覗き込む。
「…ねぇ、どうしてこっち見てくれないの?
…私のこときらいになったの?」
ぽろぽろと次から次へと涙が溢れてくる。
かわいいよってただ誉めてほしかっただけなのに…
なんでこんな風になっちゃったのかわからなくて混乱していると彼の大きな手が優しく頭を撫でた。
「 浴衣のなまえがすっごい可愛くて
どうしていいか分からなかったんだ」
不安にさせてごめん…
おあいて君がばつが悪そうに呟く。
見上げると、少し顔を赤らめて目を伏せている彼がいた。
「おあいて君…」
「せっかくの花火大会だったのに、悲しい思いさせて悪かったよ」
すると、そのままそっと手を取り家路へ誘うおあいて君。
伝わる彼の体温にいつの間にか私の涙は乾いていた。
「ずっと、こうしたかった…」
部屋に入るや否や、いきなり抱き締められた。
おあいて君の鼓動が伝わる。
彼の体温と彼の匂いに安心して、その背中にぎゅっと腕を回す。
「ほんとよかった。おあいて君に
嫌われたかと思ったんだから…」
「悪かったって。いつもとあまりに違ってびっくりしちゃって…」
2人でベッドに座って優しく口付けを交わすと、彼の唇が優しく何度も私の唇を啄む。
「脱がせるのが勿体無いな…
でも、なまえが欲しい」
彼の手が帯へと伸びる。
はらりと広がる長い布は、まるで甘い楽園へと続く道の様。
白肌が露わになると彼の唇が優しく身体に触れた。羽の様にふわりと軽くキスが落ちる。
そして、彼の長くて綺麗な指が、慈しむ様に私の首筋を撫でた。
「はぁ…う…」
胸の先端に彼が舌を這わせる。
舌で転がされ、時折、吸い付かれるとじわじわと快感が伝わる。
「なまえは乳首が弱いよね」
「…あっ、意地悪言っちゃやぁ…」
おあいて君がクスクス笑いながら、胸をやわやわと揉む。その舌はそのままお腹の上を滑り、私の秘密の場所にたどり着いた。
「あ…そこはダメ…」
力の抜けきった状態の私が必死に嫌がる。
「何で?」
するとおあいて君が不思議そうに顔を上げた。
「だって…そんなとこ汚いよぉ…」
「大丈夫だよ、なまえに汚いところなんてないから」
安心して?
気持ちよくしてあげる―――
彼の穏やかで優しい声に安心して身を任せると、割れ目から生温かくてザラザラしたものが入ってくる感覚。
「やぁ…はぁ…ん!あぁっ…!」
彼の舌が膣内をゆるゆると刺激し、
溢れてくる蜜も全て舐めとろうとする。
そんな舌の動きに耐えられなくて
「やぁ…イク…!」
膣壁がおあいて君の舌を締め付けてしまった。
「はぁっ、はぁっ…」
イッたばかりで呼吸を荒げている私の頬を撫でて彼がキスをした。
「そろそろ、いいよね?」
いつの間にか、おあいて君も一糸纏わぬ姿になっていた。
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