Drink it down




「「1週間お疲れ様!!乾杯!!」」

この間、合コンで知り合ったおあいて君とお酒で乾杯する。
お洒落で落ち着いた居酒屋の個室で飲み会は始まった。
テーブルの正面にはおあいて君。
そして、その隣には彼の親友である女の人みたいに綺麗な顔立ちをしたおあいて2君が座っていた。

「ほんとにごめんね…今日…私だけになっちゃって」

本当は、私も友達を連れてくるはずだったのに、彼女がまさかのインフルエンザでダウンしてしまい、急きょ私だけになってしまった。

「気にしないで。俺はなまえちゃんとまたこうして話がしたいって思ってたから、来てくれて嬉しいんだ」

「ありがとう。おあいて君は優しいね」

爽やかでフェミニストな彼にとてもよい印象を持っていた私は、実はこの飲み会をすごく楽しみにしていた。
同い年で話も弾んで楽しかったから、もっと話をしたいと思っていた。
しかも、同じ事を考えていたなんて嬉しい。
それに加えて、親友と会わせてくれるなんて、もしかしたら彼女候補になってるって考えてもいいのかな。

「また、女の前では調子のイイ事ばっか言いやがって」

呆れた様に溜息をついたおあいて2君は、そのままお酒を煽る。

「もう!おあいて2は変な事言わないでよ!」

おあいて君が怒ればおあいて2
君はケラケラと楽しそうに笑う。
けれども、彼は私の方には一切見向きもしない。
時折、おあいて君に料理を取り分けたり、耳許で何か話をするだけで私と特に会話をする訳でもない。
おあいて君と仕事やプライベートの話をしてても、おあいて2君はスマホを触っているだけ。

どうして、おあいて君は彼を呼んだのだろう?
どうして、彼はここに来たのだろう?

なんて、そんな事を考えてた時、テーブルに無造作に置かれたおあいて2君のケータイの待受がグレーの賢そうな猫だったのが目に入った。

「あ、それっておあいて2君の猫?」

「まぁな」

液晶を指を差して尋ねれば、返事をしてくれる。

「かわいいね!私も猫が好きなんだけど、今はアパートだから飼えなくて…」

「いいだろ?ロシアン・ブルーなんだぜ、コイツ」

さっきまでの無愛想とは違い、少し嬉しそうに話をし始めた。

「私も実家にはね、猫いるんだよ!ほらこの子!」

私もスマホに入れてある自慢の猫の写真を見せる。

「ちょっと太ってるけど、かわいいんだよ!」

「なんだこのまんじゅうみたいな猫は!太りすぎだろ!」

写真を見せればおあいて2君は大笑いしながら食いついてきて話に花が咲く。

「ちょっと、二人だけで盛り上がらないでよ!俺もいるんだよ!」

今度はおあいて君が私達に割り込んできた。
二人と打ち解けて楽しい雰囲気で飲んでいたら、いつの間にか酔いが回り始める。

「ほら、なまえ、もっと飲めよ」

先ほどとは打って変わり、おあいて2君も積極的に話しかけてきてくれてお酌までしてくれる。
 
「私もうかなり飲んでるから…」

「でも、このお酒、デザートにすごく合うから飲んでみて?」

おあいて君に笑顔でそう言われてしまえば断れる訳もない。
飲み過ぎてふわふわしてるのに、この綺麗な男の人達にお酒を勧められるがままに飲んでしまい、とうとう頭が真っ白になってしまった。



「…ん」


あれ?私…ベッドに寝てる…?

さっきまで居酒屋にいたはずなのに…
いつの間に家に帰ってきたんだろ…?


なんて思ってうっすらと瞼を開ければ、
なんとホテルにいて、おまけにイケメン二人が上半身裸で私の顔を覗きこんでいる。

「えっ!?なんで!?」

慌てて起き上がれば、自分自身もなぜか下着姿になっててびっくり。

「酔っ払って寝ちゃったみたいだったから、俺とおあいて2で休めるとこに連れてきたんだ」

おあいて君が耳許で囁きながら、そっと太股を撫でてくる。

「ちょっ!?どういう事!?」

「どーもこーも、見たらわかんだろ?今から俺等がナニするか」

慌てる私を尻目におあいて2君が頭をガシガシと掻きながら面倒臭そうに答えれば

「俺さ、なまえちゃんの事、初めて会ったときからいいなって思ってたんだよね。君もも俺の事いいなって思ってたんでしょ?」

おあいて君にはニコニコと互いの鼻がくっつく位の至近距離で微笑まれる。

「やっ…!だからってこれは…」

そんなつもりはないと言おうとすると

「ごちゃごちゃうるせぇ!」

怒ったおあいて2君にいきなり唇を塞がれて、そのまま再びベッドに沈められてしまった。
深く舌を絡ませるキスが気持ちよくて、理性が奪われそうになる。

「はーい、これから一緒に気持ちよくなろうね?なまえちゃん」

しかもその隙を逃さずに、おあいて君が下着に手をかけてきて、あっという間に全てを晒すはめになってしまう。

「ちょ!だめだって!!」

「なんで?いいでしょ?」

拒絶しようとしても、両側からのしかかってくるこの二人。

「ほら、こっちは準備万端なくせに何言ってんだよ!」

「ひゃあ!!」

おあいて2君に敏感な胸の先端を摘ままれれば、その刺激に身体の力が抜けてしまう。

そして、そのまま最後までこの二人としてしまった。



「…っやっべ…また出る…」

もう意識を失ってしまってる女の中で、自分の熱を放つ。
初めはそんなに興味なかったが、話してみればいい奴で気に入って抱く事にした。

「ほら、いいコだったでしょ?」

おあいてが汗や俺達の欲望でベタベタになったままベッドで横になっているコイツの頬を嬉しそうに撫でる。

「まぁな。お前が連れてきた奴の中で一番いいかもな。これなら俺の女にしてもいいぜ?」

ベッドで寝そべりながら煙草を吸えば

「えっ!?おあいて2もなの?せっかく俺だけのにしようと思ってたのに…」

不満げにおあいてが頬を膨らませる。

「んな事許すかよ」

俺達は普段は何もかもが正反対のくせに、大事なところだけはまるで示し合わせたかのようにピタリと合致する。
目の前で寝ている女もそれに該当してしまった。

「いいだろ?俺達二人のものってことにすれば」

そう言いながら、身体を起こしてこちらを見ているおあいてに煙草を一本差し出せば、それを唇にくわえる。

「まぁ、そうだよね。なまえちゃんもまんざらじゃなさそうだったし」

火をつけてやれば、煙を燻らす親友。

「それにしても可哀想だよね。俺とお前の両方に気に入られちゃうなんてさ」

「ま、でも悪い様にはしねぇし、いいんじゃね?」

「そうだね。きっとなまえちゃんなら受け入れてくれるはずだよ。三人で楽しくやろう」

クスクスとお互いの顔を見合って嗤う俺達。

そのまま、煙草を消して二人とも眠ってしまっているこの女の腰を抱いて眠りにつく。

目を覚ました時ににどんな反応をコイツが見せるのか楽しみで仕方なかった。



2015.2.19

天野屋 遥か



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