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「おい、もっと腰振ってみせろよなまえ」
「…もっ…無理…おあいて2お願いだから…」
大きなベッドの上で私は男に股がらされて、下から突き上げられていた。
すでに何度も達せられていて腰が立たなくなっているというのに、余裕で寝そべっているこの獰猛な男は無理を強いる。
身体に力が入らない私は彼の上に倒れこんでしまった。
「情けねぇなぁ」
すかさず髪の毛を引っ張り、無理矢理に顔を起こさせるこの男。
「いいか?俺が命令したら"無理"じゃなくてやれよ」
女よりも美しいその顔をぐっと寄せて、大きな瞳でギロリと私を睨み付ける。
「そうだよ、なまえちゃん。おあいて2の言う事聞かなきゃ」
加えて、背後からその双子の兄のおあいてが私を起こした。
「もう、僕達のものなんだからさ、逆らうなんて許さないからね」
耳許でそう囁き、そのままお仕置きと言わんばかりに甘く耳朶に歯を立てる。何度も達せられて敏感になりすぎた身体はそれだけでもピクリと反応してしまう。
「かわいい。ずっと抱かれっぱなしですごく感じ易くなってるね」
整った顔にニコニコと愛想のいい笑みを浮かべるこの男の職業はその風貌からは想像が出来ない。
この二人はヤクザだ。
おあいてが組長でおあいて2が若頭。
この辺りでは1、2を争う有数の組であり、長年対立していた同規模のうちの組が抗争に負けてしまい、組長だった兄は命を落とした。
それは、つい昨日の夜の事で。
その後、組も奪われて、残された私は拉致同然にいきなり2人の屋敷に連れて来られた。そのまま、大きなベッドのある部屋に強引に押し込まれて身ぐるみを剥がされたのだ。
それから丸一日、身体を弄ばれ続けている。
一糸纏わぬ私に同じく全てを晒した目の前の男二人が代わる代わるのし掛かってきた。
「も…お願いだから止めて…」
揺さぶられながら、虚ろになる意識の中で精一杯呟く。
「何言ってんだ?まだまだこれからだろ」
「なまえちゃん、僕達は嬉しいんだ。好きだった君がやっと手に入って」
「好きって…私達…ほとんど話した事もなかったじゃない…」
彼等が双子で、自分と同じ年齢で敵対している組のトップって事ぐらいしか本当に知らなかったのだ。
たまに繁華街で見かける事はあっても関わる事は一切なかった。
だから、こんな風に想いを告げられても困惑するだけ。
「話をしなきゃ好きになっちゃダメなの?人を好きになるのに理由なんていらないはずでしょ?」
そんな私の反応に、おあいてが困った様にそう問い掛けてくる。
「んなことどーでもいいだろ。俺達はお前が欲しくてしょうがなくて、やっと手に入れた。それだけだ」
一方で、おあいて2は面倒臭そうにそう呟いたかと思えば、この話題は終わりだと言わんばかりに大きく下から衝撃を与えた。
「はぁっ…あぁっ…!そこっ…だめっ…」
不意に与えられる刺激に、大きく鳴いてしまう。もちろん、そんな私にお構い無く腰を動かすおあいて2。
「ほら、くわえて?」
しかも、下から突き上げられている最中に、おあいてが直下立った自分自身を口許へ突き付けてくる。
「やっ…!」
思わず顔を背けた私に溜め息をつく。
「もー、ほんとに手がかかる子だね」
頭を掴まれたかと思えば、無理矢理に雄を口の中に捩じ込まれた。
太くて大きなそれに口の中が支配される。
「なまえちゃん、舌使って?」
「ん”んっ…!んっ…!!」
見計らった様に、おあいて2が腰を掴んで一番奥に先端を押し付けてくる。声を発する事も出来ず、その代わりに舌をおあいてに絡ませてしまう。
「ちゃんとおあいての咥え込めよ」
おあいて2が命令し、刺激を強くする。
細い身体の何処にそんな力があるのだろうと、不思議に思う位の強い力で私が逃げ腰になるのを封じて、確実に感じる場所を抉る。
「はぁ…ヤバい…気持ちいい…」
加えて、頭を両手で掴んで、無遠慮に喉の奥まで犯すおあいて。喉の一番奥の粘膜に彼の先端が当たる様に、ガツガツと激しく腰を打ち付けてくる。
おあいて2の腰の動きが一層激しくなり、段々と身体の奥が痺れてきた。それに伴い質量が大きくなり、とうとう腰の中で熱が弾ける。
その刺激で、私も身体を大きく跳ねさせて達した。
ぎゅっと弟を締め付けながら兄に吸い付けば、そのまま、彼も喉の奥で白濁を放った。
熱い液体は粘膜を伝って私の中へと滴っていく。
「はぁ…なまえちゃん、全部飲んで。残しちゃダメだよ」
自身を取り出した彼は、唇から溢れたそれを指で救い、再び私の口の中へと戻す。
反抗する気力も残っていない私は、言われるがままに喉を動かす。
彼はそんな私の一連の動作を目を細めて満足そうに見つめ、彼の望み通りに飲み干せば、よくできましたと頭を撫でた。
「なまえ…」
今度はおあいて2が私を呼び、繋がったまま抱き寄せる。
「俺達はこんな風にしか好きな女を愛せない。でもな、それでもお前を大切にしたいと思ってる」
薄い瞼を伏せて、先程とは打って変って弱々しくそんな事を呟く。
密度の濃い、長い睫毛がその漆黒の瞳の黒さを更に深め、汗で白い肌に張り付いた艶やかな黒髪が妖しさを一層引き立てていた。
朦朧としている意識の中で、そんな事を聞かされ、そのまま唇が重なる。
しかし、次の瞬間、彼は顔を離した。
「うわっ…苦ぇっ…!おあいての味がする…」
しまったとおあいて2が眉をひそめるのをみて片割れは独特の笑い声をあげていた。
おあいてから下ろされた身体は限界に達しており、そのままベッドへと崩れ落ちる。
そして、視界は真っ暗になった。
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