夕闇に消えた



緋色に染まった教室の中、真央が俺の影に飲み込まれていた。

「はぁっ…はぁっ…真央」

呼吸を荒げ、無我夢中で腰を打ちつける。
真央は処女だし膣内はやっぱりかなりキツイ。
出し入れする度に強烈な圧迫感に襲われる。

「ふぅっ…はぅっ…」

君は俺から顔を反らし、口を手で抑えて声を漏らさないようにしていた。

腰の動きはそのままに真央の腕を掴みあげ、その唇にしゃぶりつく。
その姿はまるで、獣が仕留めた獲物に喰らいつく様。
何度も何度も奥深くまで舌を入れる。
喉の粘膜まで届くように、執拗に口腔内を舐めた。

散々口内を弄んだ後、唇を離す。
真央の口許は唾液まみれで、夕陽がそれを照らし、卑猥に光っていた。

正面から突き上げ続けていると、真央の膣肉が疼き始めてくる。

「真央、イって?」

腰を激しく動かし、解れてきた膣壁を容赦なく擦りあげる。

「はぁっ!あぁっ!!」

真央は腰を浮かせて、生まれて初めての絶頂を迎えた。
呼吸は乱れて身体の力は抜けているけど、膣肉はぎゅうぎゅうと俺に吸い付いてくる。


「俺の事"汚い"って言ったよな?さっき。
 そんな俺に犯されてイッたお前も同じだよ」

彼女を冷たく見下ろす。

もう、俺の本当の気持ちを打ち明ける事は叶わない。
ならば、せめてどんな形でもいいから真央の心の中に留まりたい。
傷付けて泣かせて、決して消えない痕を残してやりたかった。

「ごめんなさい…もう許して…」

「こんなので許すわけないだろ?何言ってんの、今更」

暗い笑顔を浮かべて彼女の瞳を覗き込むと、絶望が滲んでいた。

再び律動を開始する。
先刻よりも肉襞は柔らかくなり、俺の存在を受け入れ始めていた。
イッたばかりの真央の膣内は余韻に浸っており、直ぐに肉棒に吸い付いてくる。

「またイきそうでしょ?俺も膣内(なか)で出すから。」

嬉しそうにそう告げると、表情が強張るアイツ。

「嫌ぁ!膣内だけは止めて!!」

「暴れんなって…」

目の前の女は急に逃げようとまた抵抗を始めた。
逃がすものかと腰を抱え、 奥ばかりをガツガツと抉る。

「あぁ…っ!!」

二度目の絶頂を迎え、膣壁が痙攣を始める。

「うっ…真央…」

俺自身がドクンと脈打ち、熱い欲望が真央の子宮を支配した。
征服感と吐精感に浸り、この歪んだ快楽に身体を震わせた。

「…………」

アイツは目を見開いたまま、呆然としている。

全てを出し切った自身を取り出すと、膣口からは彼女の鮮血と
俺の精液が混じった淫靡な液体が溢れてきた。

それは紛れもなく、俺が真央の初めての男の証。



「…真央」

行為の後、優しく呼び掛けて髪に触れようとするも

「!!」

真央は身体をビクっと震わせて怯えるばかり。

「…純君、最低だよ」

彼女は泣きながら何とか服を整え、身体を引きずって俺の前から姿を消した。
その後ろ姿を眺めながら、 彼女を汚してしまった事を後悔する。
走り去っていく彼女の足音が寂しく響いていた。

なんて事をしてしまったんだろう…
本当は君を泣かせたかったわけじゃないのに―――
こんな事をして傷付けたかったわけじゃなかったのに―――

自分の犯してしまった罪を噛み締めながら、カッターのボタンを一つずつ留めていく。

だけど、どうしてだろう…?
同時に仄暗い満足感が沸き上がってくる。
アイツの心に俺の存在を刻む事が出来たから。

服を整えて、ふと、足下に目をやると見覚えのある携帯電話が落ちていた。

思わず口角があがる。

近々、またこの甘美な征服感に酔いしれる事ができる――――

携帯を拾い上げて制服のポケットにしまいこみ、教室を後にする。

すでに辺りは夕闇に沈んでいた。



―完―



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