Night still young | ナノ


▼ epilogue-only-

「もっ…やぁ…!やめて…」


冴子の懇願の声が響く。
しかし、それも虚しく和樹と邦光の手によりスーツが引き剥がされて ばさりと音を立て投げ捨てられた。
その結果、一糸纏わぬ姿となった冴子に、同じく肌を露にした二人が肉を求める獣の様に群がった。

「何が嫌なんだよ。こんなに濡らしてるくせに。なぁ、先輩」

「全くだ。だらしないぞ、冴子」

愉快でたまらなさそうに和樹は憐れな後輩の股を更に大きく開かせて、邦光へと奥の奥まで曝す。冴子は羞恥のあまりに涙を溢していた。

邦光が種明かしをしたあの日以来、冴子はこんな風に何度も和樹のマンションで身体を懐柔されていた。

床に散らばった濃紺のスーツがルームライトの光を受けて鈍い光沢を放っている。
何もなく整然とした、まるでホテルのような一室の中、間接照明で真っ白な壁に映った影は、獣達が草食動物に群がり貪るようだった。


「今日もまた、冴子の良い所見つけてやるよ」

邦光は仕事中に悪戯を仕掛ける時と変わらない楽しそうな表情を浮かべて私の中心に指を突き立てた。こんな風に冴子の身体は二人によってどんどん暴かれていく。

「やぁ…!ダメ邦光…!」

そんな拒絶の声にも物怖じる事なく、口角を上げながら追い詰める様に指を這わせて粘膜を擦り上げる邦光。

「ひゃっ!?」

ある一点を彼の指が掠めた時に、まるで身体中を電流が駆け巡ったかの様に身体が大きく跳ねる。

「そこがいいんだな?冴子」

新しい玩具を発見した子供の様に目を輝かせる邦光。

「やっ!ダメ!おかしくなるから…!」

「こら、暴れるな」

和樹も楽しそうに声を弾ませながら、冴子の身体を押さえ付ける。

泣き顔も可愛らしいと思う俺は相当に惚れ込んでるんだろうな。
和樹は自分自身に呆れたような笑いが込み上げてくる。

今までそんな事を思ったことなどなかったからだ。
醜いと思っていた。
記憶にあるのは、捨てないでくれとすがりついてくる無様な女達の姿。
どれだけ美人と賞された女だろうと、見てくれなどは関係ない。そんなものとは違った。


初めはただの後輩だった。

必死で取り組んでいく姿は、着飾り男の事しか考えていない馬鹿な女よりも余程美しく映ったんだ。

惹かれていくと同時に、鶴木の存在がどんどん厄介になっていった。
俺を尊敬し 敬ってくれるのは嬉しいが 同期の男と楽しそうに戯れてる姿を見るのは寂しかった。
立場が違うのはわかっていたが、もっと気軽に話しかけて欲しいと思った。

ただ、逆に鶴木も俺が冴子と話しているのを遠くから悔しそうに見つめていたのも知っている。

要領がよくずる賢いこの男が俺を出し抜こうとしているのはわかっていた。経験を積めば数年でこの男は俺のポジションに迫ってくるのは想像がついた。
だからこそ、今の内に懐柔しておく必要があった。

「お前が乱れる所は本当に可愛い。より一層、愛しくなる」

耳許で低く甘い声で囁き、そのまま耳朶に柔らかく歯を立てる和樹。

「大丈夫だって!良くしてやるから、な?」

「やっ!やだやだ!ほんとにお願いだから!」

まるで仕事中に不安な私を元気づける時の様に笑う邦光は、どれだけ嫌がっても止めるはずがない。冴子は執拗に敏感な部分を擦られて段々と腰が浮いてしまう。
邦光の細くて長い指が奥を撫で続けると、どんどんと愛液が染み出していく。
腰の中から痺れが広がり、飛沫すら上がってきた。

「冴子、気持ちいいんだろ?どんどん溢れてくるぜ?」

無邪気に笑う邦光は、楽しそうにより強く擦り上げてきた。段々と膣内は痙攣を始めて、爪先がふるふると小刻みに震えが止まらなくなる。

「あぁっ…!!」

卑猥な水の音と共に大きな鳴き声をあげ、とうとう潮を吹いて達してしまった。

「すごいな。こんな反応を示すなんてびっくりだ」

邦光は目の前で繰り広げられた冴子の痴態に目を丸くした後、満足気に真っ白な歯を見せた。
当の本人は身体の力は抜けてしまい、羞恥で零れてくる涙を拭うことも出来ない。

「冴子…次は俺の番だぞ?」

いつの間にか正面に回った和樹が、私の両脚を大きく開かせて自身を突き立てる。

「はぁっ…和樹せんぱい…」

「良いのだろう?もっと乱れろ」

潤みを帯びた深い藍色の瞳があまりに美しくて、心が奪われてしまう。

「あぁっ…!!」

何度も良い場所を擦られて、達した身体を絶頂に震わせる。余韻に浸っていると、熱の籠った吐息と共に胎内でびくびくと跳ねる和樹の雄。

そして、その直後に放たれた白濁がじわりと染み込んで来る感覚に襲われた。それは子宮を中心に広がり、自分の細胞が何か別のものへと変わっていく様に身体を軋ませる。

「もうやだ…これ以上こんな事をされたら私は…」

その一連の流れに恐怖を覚え、正気へと戻る。
女性特有の恐れを口にしても、男達はただただ口許に麗しい笑みを湛えるだけだった。

「恐れる事なんてなにもない。俺達に任せれば全て上手くいく…」

安心しろと言わんばかりに優しく口付けをする和樹の唇は妙に熱かった。

「そうだぜ?全く和樹先輩の言う通りだ」

そして、和樹の影が消えたと思えば、間髪入れずに今度は邦光が窓から差し込む月の明かりを遮った。
月光を背に受けて、正面から私をじっと見下ろす。影に隠れているはずのこの男の瞳だけが妙に欲望にまみれた歪な輝きを放っている感覚がした。

「君が同期で無くなったとしてもずっと一緒だ」

「邦光…」

名前を呼べば、その瞳が嬉しそうに三日月を象る。

愛してる…

そう呟いたこの人は、腰を動かし始める。
既に蕩けきった身体は再び与えられる甘い刺激に直ぐに染まっていった。

「あぁ、なんという絶景なんだ…」

邦光に抱かれている最中、耳に入った和樹の独り言に冴子は思わず顔を向ける。

「 冴子、夜はまだ始まったばかりだ。
夜明けまで存分に楽しませてくれよ?」

ぼんやりとした視界に映ったのは、大きなガラス一杯に広がった夜景を従えて、素肌にシャツを軽く羽織り、満足気に紫煙を燻らす和樹の姿だった。

2019.3.11
天野屋 遥か



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