▼ 悪魔の花嫁2
「…っ、んぁっ」
言えないーーーー
言ってしまったら、この子から逃げられなくなる…
「ほら、早く言って?欲しいんでしょ?」
私の気持ちを見透かすかの様に挑発して、先端だけを中に入れる。
「ひゃあっ!」
「簡単だろ?
イカせて欲しいって俺におねだりするだけなんだし」
瞳を伏せて、口角だけをあげる蛍君。
その白い肌に浮かぶ汗と、額に張り付いたしなやかな髪の毛が更に妖しさを際立たせていた。
そんな彼が亀頭を膣の入口のすぐ裏の粘膜に擦りつけて小突く。その張り出したエラで襞が刺激されれば、愛液が溢れて粘膜が粘り気を増した。
じれったくって、もっとして欲しいと望んでしまう。
先を浅くグリグリと押し付けられると、子宮の奥がこの美しい教え子を求めて疼いているのがわかる。
「ほら、早くしないと抜いちゃうよ?」
そう耳許で囁きながら、彼は腰を引く。
「やだぁ…」
私が呟くと、彼は動きを止めた。
「お願い…だから…」
「聞こえないよ」
か細い声で訴えれば、 ニヤニヤしながら彼は私を更に煽る。
「…かせて」
「だから、そんなんじゃ聞こえない。もっと大きい声ではっきり言ってよ。いつも、先生が言ってる事でしょ?」
まるで、授業の時に皆の前で発言する時の様な堂々とした笑顔で、生徒の顔をして私を追い詰める。
「蛍君、お願いだからイカせて!」
とうとう我慢が限界に達した私はそう叫んだ。その刹那、最奥に稲妻の様な衝撃が走った。彼が一気に奥まで肉棒で貫いた。
「よくできました。これからすごく気持ちよくしてあげるね」
「あぁっ!!」
焦らされた分、与えられる快感が大きい。
正面から子宮を突き上げられれば、胎内が喜んでいるのが嫌でも分かってしまう。
「はぁっ、ふぁっ…ん」
「可愛い。そんなにいいんだ」
彼は動きを早めて、時折、子宮口に先端をつけたまま、膣内を円を描くように動く。
「あぁっ!!それっダ…「"イイ"んでしょ?先生はいつも"ダメ"っていうよね。ほんとは感じてるくせに」
ちゃんと素直に言ってよーーーー
不満げに可愛く唇を尖らせたかと思えば、不意に口付けをする。勿論、彼の腰の動きは止まらなくて、絶え間なく襞をエラが擦る。
言い知れぬ快楽が襲いかかってきた。
「はぁ…あぁっ!イイ!」
もうダメーーーー
「やっと素直になったね。みちる先生」
嬉しそうに蛍君が呟く。
「はぁっ…もっとして…!」
一度、たかが外れてしまうと、もう歯止めが効かなくなってしまい、彼を求めてしまう。
まるで乾いた大地に恵みの雨が降り注いだ時みたいに、甘い刺激をどれだけ与えられても足りなくて、ねだる様に腰をくねらせて、自ら気持ち良い部分に蛍君を導く。
「みちる、ご褒美あげる…」
うっとりとした彼の声に反応し、彼の首筋に腕を絡ませて身体を密着させれば、彼の肌の熱さが伝わる。粘膜が彼に一層絡み付けば、腰を打ち付ける速度が増す。
「はあぁっ!イクっ!」
膣肉が彼の肉棒に吸い付いて、痙攣が始まる。
「先生、イッて?」
彼が激しく膣内を掻き混ぜれば腰が自然と浮いてしまった。
「あぁっ!蛍君!!」
目の前で閃光がスパークし、頭が真っ白になる。膣内は激しく痙攣し、彼の白濁を求めていた。
「はぁっ……俺も無理…」
彼の肉棒が胎内で暴れるのを感じまた締め付けてしまう。雌としての本能からか、足を彼の腰に絡ませ、一滴も残さず熱を搾りとろうとする。
注がれた彼の欲望で子宮が満たされるのを感じた…
「先生」
蛍君が自身を膣内に留まったまま、私の上に倒れこんできた。
「やっと、俺の事求めてくれたね」
嬉しそうに私の事を抱き締めた彼は、長い睫毛で縁取られた大きな目を細めて私を見つめる。
「みちる先生、愛してる。
だから離れて行かないで」
綺麗な顔をした悪魔は甘い言葉を紡いで、その胸に私を納めたのだった。
罠にかかった私は、出口のない快楽に溺れた。
悪魔に囚われてしまった私は
もう、逃げることは叶わない…
2015.6.17
天野屋 遥か
天野屋 遥か
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