school days | ナノ


▼ must be kidding!!

「じゃあ、それぞれ担当の場所をお願いします」

今日の放課後、花園委員は花壇の草むしり。
皆、ジャージに着替えて作業に取りかかっている。
私も、額に汗を滲ませながら頑張って草を抜いていたけど…

ベシャッ!!―――

突然、背中に何かが当たった。

「えっ?何!?」

「「よし!ナイス!!」」

振り返ると、半袖短パンの銀と半袖にジャージの長ズボンの海人は笑い転げている。
どうやら、私に草を当てたらしい。

小学生か!!

しかも、よく見るとアイツらの担当区域は草が伸び伸びと元気に生えてた。
アイツら何もむしってないじゃん!!

「ちょっと!何すんの!? ちゃんとしなよ!!」

大きな声で2人を注意する。

「なんだよ〜」

「少し位いいじゃん」

そうすれば、銀と海人がぶつぶつ文句を言いながらも草を抜き始めた。
大人しく作業してるから、安心して自分の場所で草むしりを再開。
委員の仕事を通して花壇の花に愛着の湧いた私は、一生懸命に草を抜いていた。


「銀、パス!」

「おう!」

すると、今度は謎の掛け声が聞こえる。
嫌な予感がして後ろを振り返ると…

バカ2人はなんと、抜いた大きめな草をボールの代わりにサッカーをしていた!

あまりにアホすぎて、頭が痛くなってくる。

「も〜!いい加減にしろ〜!!」

「痛っ…のぞみのバカ力!」

「いいとこだったのに〜!」

頭にきた私は、2人の首根っこを掴んで引きずって草むしりを再開させる。

「銀! ほら、そこちゃんと抜いて!」

「はいはい」

目を離せないから、私も2人の間に入って一緒に草をむしっていた。

「ちょ!海人お前近づきすぎ!」

「だって、のぞみのとこに草生えてんだもん」

「おい!羨ましいぞ!」

いちいちうるさいなぁ、この2人は。
なんで大人しく草抜きできないんだろう?

わーわーと言い合う二人を白い目で見ながらそんな事を考えていた。

「のぞみせんぱーい!」

すると、そんな時に後ろから賢二君の声が聞こえた。

「あ!賢二君!早いね!もう終わったの?」

「はい。先輩が大変そうだから手伝おうと思って」

爽やかな笑顔で、私を気遣ってくれる。
初めは嫌な奴だと思ってたけど、今では仲良しの後輩。
注意してからは真面目に水やり当番も来てくれる様になったし、私の事を慕ってくれてる。

「うん、このサボり魔達の監視してたから、まだ自分のところが終わってないのよ…」

「ちげーよ!サボりじゃなくて休憩だよ!」

「そーだよ!」

忌々しくアイツらを睨みながら愚痴をこぼすと、バカ二人がぎゃんぎゃん騒ぐ。

「可哀想なのぞみ先輩。
こんな低レベルな人達の相手しないといけないなんて…」

デキる後輩は深く溜め息をつく。

「ありがとう。この大変を分かってくれる人がいて嬉しい」

楽しく賢二君と2人で話をしていると

「のぞみ!のぞみ〜!」

小さい子みたいに海人がしつこく私を呼ぶ。

「何?」

振り向いた瞬間――――


「ぎゃーーー!!」

目の前に、ウネウネと動く毛虫がいた!
2人がニヤニヤしながら、木の枝に乗せた毛虫を近づけてくる。

「助けて!!」

私は虫が大の苦手!!
思わず賢二君にしがみつく

「「あ"〜!!」」

今度は銀と海人が叫んだ。

「先輩、大丈夫ですから!」

そう言うと、片手で私を優しく抱き寄せながら、もう一方で毛虫をぽいッと枝ごと花壇へ追い払ってくれた。

「もーバカ!!最低!!
あんた達なんか大ッ嫌い!!」

ぶちギレて校庭に響き渡る大声で絶叫する。

「「のぞみ、ごめん!」」

バカ2人はオロオロしながら謝り始めたけど、もう知らない!!
フンっと思いっきりそっぽを向いてやる。

「のぞみ先輩、
こんな人達放っておいて
残りの草むしりしましょう?」

俺が手伝いますから―――

賢二君が優しく肩を抱いて、誘導してくれる。

「あっ…」

「ちょっ…」

銀と海人はとりつく島もなく、その場に立ち尽くしていた。


must be kidding!
-後悔先に立たず-


(最悪だ!のぞみに怒られるし、
賢二の奴なんか俺達の事鼻で笑ってたぞ!)

(大ッ嫌いって言われた…)

((しまった、あんな事するんじゃなかった…))


2016.8.6
天野屋 遥か


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