1 DKS a day !
色つき部分がお題
こちら よりお借りさせていただいてます!

★6/23
手を伸ばせばすぐそこに君がいて、僕の言葉に少し呆れたように笑う。そんな些細な風景が昨日までとは違って見えて、夢なんじゃないかと頬をつねった。「何してんだよ」「ねえ、土方」「ん?」「好き」照れた表情は初めて知る君の顔。今日からは恋人として明日も明後日も、ついでに来世でもよろしくね。



★6/22
ゆっくりと意識が覚醒する。いつの間にか寝てしまったようだ。目を開けようとして、もぞりと頭の下が動いた。暖かくてちょうどいい位置にあるそれは枕ではなく君の肩で。恥ずかしさに急いで離れようとすれば、君の手が伸びてきて頭を撫でられた。仕方ないな、たまには僕を甘やかせる権利を君にあげる。



★6/21
さっきまで聞こえていた相づちが次第に小さくなって、隣を見ればうつらうつらと揺れる君の頭。すこし開いた口元はいつになく無防備で、珍しい姿に思わず頬が緩む。駅まで本でも読もうかと向き直った瞬間、こてんと肩に君の頭が乗って。感じる重みと熱に、ああもう幸せすぎてどうにかなってしまいそう



★6/20
修学旅行の班分けが発表されるや否や教室は騒然となった。「坂田何番だった?」「えっと、五番」「そっかー、俺三番だわ」少し残念そうなクラスメイトの肩越しに、君の番号を盗み見る。(二番…)淡い期待は砕かれて、それでも必死に願いをこめる。(たった一分でいいから、君と一緒に話せますように)



★6/19
「いつまでぐだぐだしてんだよ」枕に顔を埋めたまま曖昧な返事をすれば、さっさと勉強しろと定規が飛んできた。「糖分足りなくて無理」「この糖分バカ」仕方ないなと今度はチョコを投げてくれる。その甘さに満たされて、それから君の横顔に癒されて。僕の半分は糖分と、君を好きな気持ちでできている。



★6/18
クラスではいつも女子たちの囁きの対象で、中学から成績は優秀だし部活では副部長だし。そんな君にまさか想いが届くなんて思っていなくて、恥ずかしがりながらも「いいよ」と答える君がまた可愛いから困る。君の手をとって、口付けて…それは心底モテない僕が休み時間に見る、10分間の夢だけの世界



★6/17
それは寒い夜だった。さっき買ったコーンポタージュも飲み干してしまって、底の粒を落とそうと奮闘する僕を見て珍しく君が笑う。「もう捨てなよ」「何で」「だって、手」言うなり君は缶を取り上げてゴミ箱に捨てる。空いた手には君の左手が滑り込んで。「繋げないじゃん」寒くて、でも温かい夜だった。



★6/16
ジャージを膝下までたくしあげて、君はせっせとデッキブラシを動かす。つぶしたホースの先を空に向ければ、降り注ぐ水を透かして虹が見えた。「遊んでんじゃねえよ坂田!」はーい、とホースごと振り向けば、びしょ濡れになった君がブラシを振り回して怒る。一度きりの僕たちの夏が、今ここから始まる



★6/15
君の話はあまりに唐突で、思わず持っていたポテトを取り落とした。「京都の大学?」「うん」そうか、とそれ以上の言葉が浮かばなくて黙りこむ。素直に応援したいのに、君と離れるのが悲しいなんて自己中だよね。どんな道だって君が選ぶならきっとそれで正解だと、笑って背中を押せる位大人になりたい。



★6/14
最初は触れるだけ、それから押し付けるように口づける。放課後の教室は誰もいなくて、調子にのって制服の裾から指先を侵入させれば、それ以上は許さないというように君が僕の手を軽く掴んだ。「駄目?」「だっていつ先生が来るか…」だから燃えるんじゃん、って真面目な君を追い詰めたい、意地悪な僕。



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