生徒×教師パロ | ナノ


生徒南沢×教師倉間パロ (倉間は多分22歳くらい)


「倉間せんせ」


何が先生だ。
俺のことを完全に馬鹿にして、教師としてなんか1ミリも見て無いくせに。
最近の高校生はみんなこうなのか。・・・いや、そんなことは無い。教師になってからまだまだ日が浅い(何しろ今年採用されたばっかりだ)つまり新米教師な俺だけど、これだけは確実に言える。この目の前で頬杖をつきながらダルそうに座るコイツは例外だ。いくら高校生が思春期真っ盛りで男女問わず扱いがなかなか難しいとは言え、数多の生徒の中でコイツだけは他の生徒と違う。何が違うって、コイツは特別に可愛くない。


「なぁ倉間せんせ、聞いてんの?人の話もろくに聞けないで教師とかマジ笑えるんだけど。だから毎日毎日放課後に補習やる羽目になるんだよ」

「なっ、誰のせいだと思って・・・!!!」


南沢篤志。つい最近17歳になったばかりの高校2年生。俺にとってトップレベルの、・・・つーかダントツで問題児。なぜならコイツは他の教科は全て学年首位なのに、何故か俺が担当している数学の成績だけは最低なのだ。おかげで俺は周りの先生方からボロクソに批判され、毎日コイツに補習授業をしている。もはや俺の教師生活もとい教師生命は南沢篤志によって左右されていると言ってもいい。新学期が始まって早々、何で俺がこんな目に遭わなきゃいけないんだ。

さて、その問題の南沢篤志は成績優秀(数学を除く)なだけでなく容姿端麗、スポーツ万能、学年問わず常に女子からきゃーきゃー言われてる学園の王子様。爽やかな雰囲気と落ち着いた物腰から教師ウケも当然良く、次期生徒会長にまでと言われている存在なのに、一体俺に何の嫌がらせで数学だけ赤点を取り続けるのか・・・。


「あ、倉間先生またこの式の問題の記号間違えてる。ここはxじゃなくてyだろ?プリントの入力ミス多すぎ」

「お前やっぱりワザと点数落としてんだろ!!絶対問題解けてるだろ!!!?」

「つーかさ、やっぱ教師向いて無いよアンタ。見るからに数学って感じじゃないしすぐ頭に血が上ってアホそうだし」

「お前こそ俺の話を聞けよいい加減敬語つかえよ!!!」


可愛くない可愛くない可愛くないムカつく!!!
生徒にこんなことを思うのは教師として良くないと分かっているが、それならコイツだって生徒として教師(俺限定)に対する態度はアウトだろ。出来るもんなら思いっきり内申下げてやりたい。・・・・・・が、こうして補習授業には毎日きちんと出てるし、その後に行うテストではほぼ毎回満点を取るので実行できない。つーか私情でそんなことしたらそれこそ教師として失格だ。分かってる。落ち着け俺。しっかりしろ。

でも、だからって・・・


「まぁ倉間先生って実際俺らとそんなに歳変わんないし身長も大して高くないし?
こんな一生徒に振り回されてるようじゃ先生に見えないのも仕方ないよな(笑)」

「何だとコラァァァァァアア!!!」

「ほらまた。すぐそーやってムキになる」


クスッと嫌味ったらしく笑う南沢は教卓と机越しでも顔が整っているのがよく分かる。何でこんな奴の顔は良いんだろう。どうせなら性格も良くしとけよ神様。同じ男なのに、年下なのに、そもそも教師と生徒なのに何となく俺のほうが立場が下な気がして嫌になる。・・・ああ、ダメだこりゃ。何かすげー落ち込んできた。今日はもう小テストをパスしてプリントの問題だけ解かせてさっさと南沢を帰らせよう・・・。


「あ、先生。いっこ質問なんだけど」

「何だよ?どうせお前全部解けて、」

「どうやったら俺の恋人になってくれる?」


は?
そう口を開けてポカンと間抜けな表情をする俺をよそに、席から立ち上がった南沢が教卓の前に立って俺に触れようと手を伸ばす。
・・・直後、いきなりネクタイを引っ張られてキスされた。


「教えてよ、倉間せんせ」


最終下校時刻を告げるチャイムが、どこかものすごく遠くで響いたような気がした。

先生、あのね
(恋について教えてあげよっか?)





ベタですけど倉間先生と2人きりになりたくてワザと成績落としてる沢さん
彼の内申厨を思うとどれだけ本気かよくわかりますね(笑)



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