2 「で、相馬さんは門田さんに一体何をしたんですか?」 あのあと、先輩はゴミ捨てにいってしまい、微妙な雰囲気の中に取り残された俺。とりあえず相馬さんにそう問いかけてみれば、本人は驚いた顔をしていた。 「え、小鳥遊君。何で俺が悪いこと前提なの!?」 「いや、だって門田さんですよ?こんな神様みたいな人が嫌うなんて、よほどのことをしたとしか思えません」 「ひどい、ひどいよ小鳥遊君!俺、初登場なのにこんな仕打ちなの!?みんなが待ってた相馬さんの登場だよ!?もうちょっと優しくしてくれてもいいんじゃない!?」 「相馬。メタ発言はやめろ」 「痛っ、痛だだだっ、首、首しまってるよ京香ちゃん!!」 「ほー、まだ名前で呼ぶか。世界平和のためにも一回死んどく?」 さらに首に回した腕に力を込める門田さん。それにしてもすごいな。梢姉さんより強いかもしれない。 「え"!?いや、これ以上はやばいって!!」 「……いや、本当になにしたんですか、相馬さん」 「けほっ、本当に何もしてないよ。初対面から俺嫌われてたし」 ようやく解放された相馬さんは首に手を当てながら言った。 「へえ。門田さんはなんで嫌いなんですか?何か深い理由でも?」 「理由?理由ねー……。ああ、そうそう。私の大っっっ嫌いな人に似てるんだよね。声とか」 あっけらかんとした表情でさらりという門田さん。 意外と浅かった………! [しおり/戻る] ×
|