マンネリ注意報
「ん…ぁ、痛っ」


嬌声に混じり卑猥な蜜の音が部屋に響く。
そんな中、リオンは痛みを濡れた瞳で訴えた。
見下ろすクロアは苦笑いするだけ。


「リオンがそんな反応するから、我慢できねぇんだよ。だから、リオンが悪い」

「んっ、あ!知ら、な…ふぁ」

「無意識に腰振ってるくせによく言う…」


ポツリとクロアが呟けば、リオンは潤む瞳で彼を睨みつけた。
だが、そんなものは男を煽ることしかできない。
律動はただ、激しさを追い求めていった。


「あ、あぁっ…ん、」


響く甘い声に、クロアはニヤリと笑う。
その表情を見て、リオンはまた睨みを効かせた。
が、この状況がどうにかなる筈もない。


「リオン、たまには趣向を変えてみようか」

「何、言って…うぁ、ぁあ!」


クロアはリオンの腕を引いて、彼を膝に座らせた。
向き合っているわけではなく、クロアに背を預ける形。
ツ…とクロアの舌が背を伝えば、リオンは深くなった繋がりもあいまって肩をビクビクと揺らした。


「んあ!あぁ、あっ…やぁ、クロアッ…あぁ…!!」


突然、身体を揺すられてリオンは啼く。
その後ろでクロアは愉しげだ。


「…リオン、今日は久々に朝まで付き合ってもらうからな…?」


クロアの声がリオンに届いたかは定かではないが、リオンの喘ぎ声は朝まで部屋に響き続けた。





マンネリ注意報
(でなきゃ、苦労するのは貴方です)







→あとがき

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