甘い空気?
朝早く…ってほどでもないけど、まだ眠っている人が居てもおかしくないような時間。
相変わらずほぼ徹夜な状態でクロアは動き出した。
今日の睡眠時間は1時間32分だったかな?
うわぉ、僕の方がよく寝てるww
そんなこんなで行動を開始したクロアが向かったのはリオンの部屋。
ノックはするものの返事を待つまでもなく入っちゃうものだから、朝からリオンの怒声が響く。
「っ、煩いな」
「お前が悪いのだろう、クロア!!」
「はいはいすいませんでしたー…と、それよりも本題な」
誠意が感じられないよ、クロアw
そんな感じだからリオンも怒っちゃうんだよーw
ま、面白いからいいけど。
…にしても本題って何だろう。
リオンやシャルティエも気になるみたいで、クロアに注目していた。
「あのさ、リオン。…付き合ってくれないか?」
「なっ!!///」
あはっ☆
またリオンの赤面フラッシュが炸裂したね!!
いや、赤面FLASH?Flash?
…どっちでもいいか!
いやー、今日はどんな具合に天然タラシ何だろう。
キニナルナーw
『クロアー、付き合うってどういうことー?僕嫉妬しちゃうなーww』
「は?買い出しの誘いにどうして嫉妬なんてするんだ?」
『うわぁ…流石と言いますか…』
『あはは!君は本当に素敵だよ、クロア!予想通りベタベタな反応なのに、何処か新鮮で新しい笑いだね!!』
意味が分からないといった様子で首を傾げるクロア。
さてはて、リオンはどんな感じになってるのカナー?
俯いて肩震わせて顔真っ赤とかw
やっぱりこの子達って全然僕を飽きさせてくれないね。
そりゃあのシャルティエにも苦笑されるわけだよ!
「?…どうしたんだ、3人とも」
「クロア…貴様、斬る!」
「貴様言うな。ってか、どうしたら今の過程で斬るなんて発想に!?」
シャルティエを振り回すリオンから距離を取りつつ、後ろ手で窓の鍵を解錠する。
二階から飛び降りるつもりかぁ。
通行人とかに白い目で見られなきゃいいけどw
「クロア、逃げるな!」
「いや普通逃げるから」
『クロアって普通だったっけ?』
「お前には言われたくない」
ですよねーwww
でも否定しないってことは肯定なのかな。
ま、そりゃそうか。
『普通』なんて誰が線引きしたのかも分からない滑稽な縛りで無理やり当てつけて判断されるとか、御免蒙るし。
結局飛び降りたクロアは、リオンを急かす。
怒りやら羞恥やらで真っ赤だったリオンも、呆れてため息をついているのが確認できた。
クロアは不思議そうにしてるけど。
まだ「どうしてリオンはあんなに怒ってるんだ?」とか言ってるしw
1分と経たず、リオンも飛び降りて来た。
変わったところは、マントくらいかな。
さっきまでは乙女色マントなんてしてなかった。
「…何処に行くつもりだ?」
少し落ち着いたらしいリオンがクロアに疑問を投げかける。
当たり前な問いかけだね。
何処に行くか、明確に示して無かったし。
「えーっと…リオンって今何欲しい?」
「………は?」
ふむ、これは僕も予想外だったね。
研究用の物資とかの在庫には困ってなかったから最初から疑念だらけだった訳だけども。
リオンの欲しがるもの?
……あ、もしかして。
「いきなりどうしたんだ、クロア」
「あー…こないだ、リオン誕生日だったんだろ?祝ってやれなかったからせめてプレゼントでも、って思ってな。…リオンの趣味知らないし、本でも既読本とか買ってきちまったら嫌だなって」
よし、予想的中。
だから本人に着いて来てもらおうって訳だね!
クロアらしい思考だね!!
もう呆れるを通り越して脱力するリオンは、玄関の方へと歩き出した。
慌ててクロアが止めるけど、その手は払っちゃう。
「リオン!?」
「プレゼントなどは要らん。…部屋に戻るぞ」
「でも、それじゃ俺の気が収まらないっての」
「僕には関係ない。…それよりちゃんと寝ろ。隈が出来ているぞ」
うわぁ、発言おかんww
16歳にしてこれは…なぁw
…あれ?
今のリオンの発言って…
『プレゼントはクロアとのんびり過ごす一日がいい、ってとこ?』
「ッ!!!」
「はぁ?んな訳ないだろ。…なぁ、リオン」
「は、早く行くぞ!!」
「え?あ、ちょっと待てよ!!」
唐突にクロアの腕を引き、自室へと走り出すリオン。
よし、アタリみたいだねwww
リア充は末長く爆発すればいいと思いまーす!!
あ、でもまだ恋人同士って訳では無いんだった★
両思いなんてことくらい、誰でもみれば分かるっていうのに…
気付いてないのは本人達くらいだよねw
『お互い鈍感マスターで苦労するね、シャルティエ』
『そうですね』
「???」
「〜〜ッ!!///」
まぁ、僕から本人達に指摘するつもりは無いけど。
…そんなことしたら、クロアが離れていっちゃう気がするし。
それは少し、いやかなり寂しいからね。
end.
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