「本当によかった。おめでとうレイ。」
耳にしたその話を自分のことのように喜ぶヒナ。 そんな彼を見て柔らかくなったレイの表情。
「そういえばヒナは院に残るんだっけ?」
「うん。・・・地元から出たくて選んだ進学先だったけど、改めて勉強楽しいなって思えて。だから、もっともっと自分のために学んでいたくて。」
「・・・そっか。」
二人の口から語られるのは、先の将来のこと。
「でもそのころには僕もレイみたいにバイトして費用を自分だけで備えれるようにならないとね。親のスネばかり頼っていられないから。」
「・・・・・・。」
「院生でもここにいられたりするのかな?あとで大家さんに確認しておかないとな。」
輝かしい期待を膨らませるこれからの話。
|