ついったログ | ナノ
血を吸うということは、加減を誤ればその人を殺してしまうということで。吸血鬼になったばかりの日向君は加減が分からず血を飲み干してしまったの。後から押し寄せる後悔、恐怖、罪悪感。押し潰されそうになって、そんなの、堪えられるわけがなくて、一人は怖いから。だからあの子を吸血鬼にしました。


その子は日向君に吸血鬼にされて、血を飲まないとお腹が空くの。食事をしたらそれは殺人。そんなことをするくらいなら、死んだ方がましだ。頑なに血を飲むことを拒むんだけど、普通の食事じゃ駄目なんだ。物足りないんだ。血じゃないと、満たされないんだ。我慢して我慢して、でも欲求には勝てなかった。


日向君が持ってきてくれた人間の首筋に噛みついて血を啜る。苦しくて、でも美味しくて、止まらなくて。ぜんぶ飲み干してしまったの。ああ、これでわたしは人殺し。それも化物。人を殺さないと生きれないなんて。

「これで共犯だね」

笑う彼は、人間だった頃の面影などどこにもありませんでした。
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