ついったログ | ナノ
彼女と二口君はいつの時代か、婚約者だった。婚礼の折りに山を通った、その時に。山賊に襲われ白無垢を着たそのまんま拐われた。絶対に助けると手を伸ばしたが阻まれ届かず。そして彼は賊に惨殺された。花嫁も慰み者にされ命を落とす。こんなはずでは。二人で幸せになろうと、思って、楽しみに、して、


何十年、何百年、何千年と前世の記憶を持ったまま転生を繰り返す。果てしない時間の中で、思ってしまったのでしょうね。どう足掻いても彼女には届かない。悲しくて苦しくて痛くて辛くて悔しくて恨めしくて憎らしくて惨めで、

……もう、駄目、だ


兵士と町娘。家臣と姫。上司と部下。そして伊達工の選手と烏野のマネ。始まりは恋人同士だったのに。「絶対に助ける」と。「待っていてくれ」と。だから彼女は一途に待っていたのに。諦めたあなたが悪いのです。そこで指をくわえて眺めてな。手をこまねいて見ていなよ。彼女が他の男と幸せになる様をね


幾度輪廻を巡っても幸せになれない二口君とヒロイン。最初の出会いで彼女の手を離してしまったのが運の尽き。何度生まれ変わろうと何度見つけ出そうと彼女と結ばれることはありません。あの時諦めなければ未来は違うものになっていたのかもしれないけど、残念でした。あなたはもうお呼びじゃないのです
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