ついったログ | ナノ
烏天狗日向は、幼子と一緒に遊んで、まだ帰らないで!もっと遊ぼうぜと引き留める。けれど人間と妖怪は流れる時間が違うのです。彼にとってはほんの一日。幼子にとっては十年以上で、気付けば大人になってしまっていた。帰る家がなくなって、家族もいない。どんなに嘆こうとも時間は返ってこないのです


烏天狗影山は、興味本位で町に行く。そこで見かけた町娘に一目惚れして拉致る。お前は俺のお嫁さん。今日からここがお前の家だ。今日から俺がお前の夫だ。嫌がる娘を力で押さえ付け犯し孕ませ子を成した。産まれたのは人間と妖怪の血を引くどちらにも属せない奇異な赤子。みたいな話ないかな


烏天狗月島は、何の因果か仲良くなった子がいたけど黒い烏は不吉の象徴と疎まれたこの時代、彼女も離れていくと思っていたのに意外や意外。どんなに突き放してもついてくる。置き去りにしたら意地なのか執念なのか見つかって、ずっと傍に彼女がいるのも悪くない。二人でひっそり生きていくと決めました

烏天狗山口は、広い空を見せてあげたくて女の子を抱えて空に連れ出す。ほら見てすごいでしょ? 木も家も人も小さいでしょ? 綺麗でしょ? けれど強風に煽られ手を離してしまったんです。翼を持たない人間は、空中で為す術なく落ちるしかありません。小さくなる彼女の自分を見上げる表情が目に焼き付いた


烏天狗澤村は、好い人となんとか婚儀を済ませ一緒になった。共に暮らして数十年。あなたは今も昔も何一つ変わらないのにわたしばかり年を取る。やがて彼女は皺が増え白髪になり聞こえなくなり見えなくなって亡くなった。時間の流れは残酷だね。寂しくないと偽り続けて数百年、やっぱり一人は寂しかった


烏天狗菅原は、山に入って迷った人を人里まで送ったり、遊んでる子供に暗くなる前に帰れよっていい人なんだけど、気に入った娘が山に入ったら遭難させる。道を惑わし絶対に出さないの。力尽きたところでそれとなく助けるんだけど、全部彼の手のひらの上なので、どうしたって山から出られないのでした


烏天狗東峰は、人間に恋して、人間に憧れて、人間になりたくて背中の翼をもいだの。あの子にはこんな黒い翼なんかない。だからいならい。お揃いじゃないからいらない。けど翼をもいだところであなたは結局妖怪なので一緒になるなんて夢のまた夢。失った翼とともに遠くから見ていることしかできなかった

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