ついったログ | ナノ
影山君って黒髪なのに目は青いじゃないですか。キャラデザなんだろうけど、なんで黒じゃないのかなって考え出したら妄想が進む進む


子供の頃からの友達がいました。自分とは違う色の、可愛い女の子の青い目。とても美しかったんです。褒めたこともありました。夜空みたいな色だね、と。そうしたら彼女も俺の目を綺麗な黒だと。嬉しくて嬉しくて、地味だと思ってた自分の色が初めて誇らしく感じたのを覚えています。


中学に上がった頃、両の目に違和感を覚えました。目の奥が焼けるように痛い。目を開くことも困難になり病院に行きました。聞いたとこもない病名で、このままでは両目が腐り落ちるそうです。あの子が褒めてくれた、のに。バレーはどうする? 目が見えなければボールを追えない。目の見えない俺は役立たず


綺麗な夜空は曇りがかって、ついには雨が降りだしました。雨音がうるさくてよく聞こえない。あの子が何か言っている。聞こえない。聞きたくない。なにを、いっているの。やめて。やめてよ。そんなこと、しなくていいから。俺、見えなくてもいいから。嫌だけど我慢するから。見えなくたって、


目が覚めると不思議と痛みはもう無くて、視界が真っ暗で目元に触れてみると包帯が巻かれていた。外して目を開くと、光が飛び込んできて頭がくらくらした。真っ白い壁と自分の手足。み、える? あれ見える目が見える! 黒一色だった世界が鮮やかになった。俺の目、治ったの? 治ったら、バレーができる!

目が治ったことを一番にあの子に伝えたくてベッドから立ち上がると看護師さんが心配そうに、少しだけ悲しそうに、だけど嬉しそうに「もう見えるんだね。治って、良かったね」と言いました。

「あの子もきっと喜んでくれるよ」

手渡された鏡を見ると、見慣れた黒は無くて、いつかの夜空がそこにありました。
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -