いつからだっただろう。


雷雨の中河川敷で怯えた様子を見せた時からか。
はたまたジェネシスとの戦いで腹に技を食らわせた時だったか、それとも――


吹雪を見る度、嗜虐心が湧き起こる。
俺は吹雪限定でサディストなのだろうか。


吹雪の泣きそうな顔、怯える瞳、小さく震える体――

ひとつひとつが俺を興奮させて仕方ない。


そして今も…


エイリア学園の本拠地を潰し、雷門中へと帰る途中
戦いが終わったばかりの俺達は、古株さんの計らいによって湖の近くで少しの休息をとっている。

現在キャラバン内に残っているのは俺と吹雪だけ。
他の奴らは外で自由に過ごしている。


俺は吹雪にずっと気になっていた質問をしてみた。


「なぁ、吹雪
お前は俺が嫌いか…?」

「嫌いじゃないよ
…ただ、緊張しちゃって」


そう言って目をそらす。
こんな事を言っているが、吹雪は多分俺に恐れを抱いている。
前に鬼道から、「吹雪はお前に怯えてるように見えるな」と聞いたし、


現に今だって固く拳を握り締めているし、俺から必要以上に距離をとられている。


そんなこんなで、俺と吹雪しかいないキャラバン内は言い知れぬ緊張感が漂っていた。




「吹雪、腹は大丈夫か」


突然、俺がそんな事を言うとますます怯える吹雪。
その姿がどうしようもなく愛しい。


「ジェネシスとの戦いの時、気づかせる為とはいえボールをぶつけただろ
跡になってたらすまないし…」

「だ、大丈夫だよ!」


顔を横にぶんぶんと振り、大丈夫と言う。
しかし俺も食い下がる訳にはいかない。
「しかし…実際に見てみないと納得できないからな…
俺の気が済まないんだ」

そこまで言うと、吹雪は少し考え、

「本当に大丈夫なのに…
…君にお腹を見せればいい?」

と、伺うように視線を寄越した。


俺は返事もしないで吹雪のジャージを捲り上げた。


目の前には日焼けしてない真っ白い腹と、上方に薄くピンク色に色づく乳首。
今すぐにでも触りたい衝動にかられる。



そんな事を考え凝視していると、吹雪の困惑した眼差しがこちらに向けられた。


「豪炎寺君…?」

「どうして、とでも言いたげな顔だな…
どうしてだと思う?」


意地悪く笑って言い放てば、不安げに目を潤ませる。
疑問であろうが恐怖であろうが、今吹雪を支配しているのが自分だと思うと最高に気分がいい。


お前の恐怖に怯える姿はなんと可愛らしいことか!



「俺の事がまだ苦手ならそれでいい…
苦手だろうが俺を求めるように体に直接教えていくからな…」


意味深に黒い笑みをたたえると、恐怖に染まる吹雪の顔。


そして、


「拒否権はないからな」


と耳元で小さく忠告する。


「豪炎寺、君…」


怯えながらもこちらに体を委ねてきた吹雪。
人肌をどこかで求めていた吹雪は、このまままた一人にされるのを恐れて俺に縋ったのだろう。

吹雪の弱みにつけ込んだ俺の作戦勝ちだ。


座席にゆっくりと押し倒すと、吹雪は体を震わせながらも俺の首に弱々しく腕を回す。


そう、それでいい。
静かなキャラバンの中、俺は怯える吹雪に優しく口づけた。




愛故に、嗜虐







「…という小説(裏)を見たいんだが、誰か書いてくれないか」

「普通それを本人に言う?
しかも堂々と言い切って…羞恥プレイ以外の何物でもないよ!」

「恥ずかしがる吹雪を見るのもいいな」

「こんの…ッ変態ドS!」







―――――――

どうしてこうなった/(^0^)\

Sな豪炎寺×まだ豪炎寺が怖い吹雪を目指してたのに…

短編にするか迷っt((