傍観







(♂夢/忍卵/六年/傍観)



天女さま。天女さま。
美しい天女さま。優しい天女さま。愛される天女さま。貴方はなんて素敵な御方なのでしょう。

(でも僕ね、神様とか、大嫌いなんです)



トリップ主。平凡ながらも幸せな日々を愛していたのに、神の所業で忍たま世界にトリップしてしまい絶望する。年齢操作18→8。
だが忍術学園に入学して友ができ、世界に幸せを感じていたところへ天女投入。
己が受けた身の危険も絶望も知らず愛される天女に理不尽を感じる。しかも自分を平成から消し去った神とやらと同義語の天女に嫌悪感割増。

天女に心奪われた友人たち。淋しく思うも、彼らが幸せならと傍観していたら天女に惚れられ、友人たちの嫉妬を一身に浴びる。
悲しくて怖くて寂しかったが、この世界に絶望を感じている部分の心が彼らに対して諦めを抱く。もう彼らは友人ではない。

強かに欺く。

「みんな天女さまが好きなのに、僕だけが天女さまと一緒になるなんてできないよ。僕は身を退く。みんなの恋を応援するよ」


よくもまあこんな嘘八百並べられるものだ。
そしてそんな嘘に騙されてしまうこいつらもなんて愚かなのだろう。
心の中でさようなら。
大好きだったよ。

(僕の嘘に応えるおまえらの言葉なんて、意味ない)



天女さまが消えました。
彼らはまた一緒にいました。
だけど彼はもう彼らに友情と信頼を抱いていませんでした。

いまさら気付いても遅かったね。
残念でした。





(「人の不幸は蜜の味」って、言い始めたのは神様かもね)




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