シスター
(♀夢/英雄学/爆豪勝己/notヒーロー志望/パラレル/オールマイト)
◎が孤児の修道女。
写真家だった母は◎が生まれた時に他界して、遺された美しい写真だけが◎の母だった。
父は八歳の頃に他界。粗暴な口調で語られるたくさんのお伽話が父との思い出だった。
オールマイトが神父をしている教会に渡ってきた。
その前はサーが神父してる都会の大きな教会にいた。
母の写真を拾う勝己。被写体は風景。
雰囲気が変わっているというか、どこか浮いて見えた。
教会の隣に図書館がある。
その町は学校と教会とで親交が深く、毎週神父がお話をしに来る。同い年の子との交流を持たせたくて◎も学校に連れてくオールマイト。でもあんまり交流らしい交流してくれない。
(うーん…難しい…)
教会に来る子供。
寂しい
「貴方にとって不遇なことがあるなら、貴方が変わらなくてはならないわ」
「難しい…」
苦笑
「貴方が寂しいと思うなら、そう言わなきゃお母さんはきっとわからないわ」
後日、その子供が家族と歩いているのを見る。
泣いてる
「…孤児なの、私。でも自分が不幸だと思ってないわ」
「ただ、幸せなものを見ると時々、父も母も生きてたらって、想像したりする」
「それだけ」
「勝己、私のお父さんに少し似てるわ」
「はあ!?ンな老けてねえわ!同い年だろが!!」
「っふふ、違う、そうじゃなくて」
「話し方は少し乱暴だけど、優しい人だったの。私、お父さんが一番好きだった」
「…って、少し思い出した」
「ここで私が話したこと、みんなには秘密にしてね。本当は神様にお仕えするだけで幸せなものだから。シスターは」
オルマイ
「つらくないかい?」
「はい」
「人も流れていくものだと思うので。時間や、水や風と同じで」
「境遇や性格でいられる場所がみんな違ってて、みんながどこかに行ったり、何かを見たり、同じでい続けられずに流れていく。私がここにいるのも流れ着いただけだし、関わる人もどんどん変わる。自然なことです」
「…と思ってます。だからつらくありません」
「
またいつか、誰かを失ったり場所を移ったりするのだろう。
平気だ。一番好きだった人がいなくなっても、自分は生きているのだから。それでも生きなくてはならないのだ。
なんやかんや、人と触れ合う何かが色々ある。
町のお手伝いとか。
教会
「やあ、爆豪少年」
「最近よく来てくれるね」
「うるせぇ奴が来ねえから来てるだけだ」
「君、シスターと仲良いだろう?嬉しいんだよ。私もたくさんお喋りしたいんだけど、やっぱり年が近い方が気が合うのかな」
「別に仲良くねーし、アンタの方が喋ってんだろ。毎日ツラ合わせてんだからよ」
「そう?私たち仲良いかな?」
「知るかよ。誰にでも同じだろ」
「うん。だから彼女…もしかして友達いないんじゃないかなって」
(でけぇ世話だろ)
神父から友達いねえの心配されるとか。
「よく言えば平等なんだけどね」
収穫祭で広場で料理。
「ここは幸せね」
「また想像したりすんのかよ」
「…ううん」
「最近は私も幸せだから。穏やかで優しい人に囲まれて。この町好きよ、私。神父様もいるし、勝己とも会えたし」
「来てよかったと思ってるわ」
「友達っていいものね」
「…」
薄氷に小石がぶつかる。氷は割れないが、その内側の水面が小石の振動で揺れる。そんな程度の何かが勝己の胸に傷を作った。
答えない勝己に、◎は不思議そうな顔を見せ、数度の瞬きの後何かに気づいたようだった。平素より僅かに開く瞼でそれがわかった。
「…、あ、違う?ダメかしら」
「、別に。普通にダチだろ。こんだけ喋ってたら」
「よかった。嬉しい」
料理祭の帰り道。
友達なんて言葉、素直に受け入れたくなかった。
なら、何を言われれば満足した。
(あいつにとって、俺がダチなら)
(つーか、修道女に…こんなん)
「…クソ」
勝己が頻繁に懺悔室に来る。神様の前で己の気持ちを悔いているが、◎に会いたいという邪な気持ちに抗えきれずに教会に来ている。
勝己が信徒として来ている時は、◎もシスターとして接する。
頻繁な勝己の懺悔を一つも知らないまま、助けになれないことをほんの少しだけ歯痒く思う◎。
オールマイトが協会の導師会議に参加して不在時。
懺悔室。教会
「ごめんなさい。今日から明日まで神父様がお出かけなの」
「……、じゃあアンタでいい」
「私?」
勝己が教会の長椅子に座るので、◎も近くに座る。
無言。話すのを待つが何も言わない。
「何か変わったことはあったかい?」
「…昨日」
「昨日、懺悔室に人が訪ねられて、神父様が不在なので代わりに私でいいと仰ったのですが、結局何も言わないまま去って行かれて…」
「…ふむ」
「罪と向かい合う意思はあっても、実際に向き合うにはまた勇気が必要だと私は思う」
「その時間も自然なものさ」
「…そうですか」
なんやかんや。
◎が勝己を意識した後。
懺悔室。
「神父様、教えてください」
「神父様は、誰かと会ったり話したりするだけで嬉しくなることがありますか」
「もちろん」
「誰にでも、でしょうか」
「そうだね。会って嬉しくなる人はたくさんいる」
「…私、いつも同じ人にそう思ってしまいます。その人だけ、流れるものと思えないんです」
言うのを躊躇う。長い沈黙。羞恥心と罪の告白。
「…また…、姿を見たいと、願ってしまうんです…。それなのに、いざその姿を見ると目を逸らしたり、平等にしようとしてむしろその人だけを拒んだりしてしまって…思う通りにできない自分が不甲斐なくて、わからなくて…嬉しいのに苦しくもあって、気付くとそのことばかり考えてしまって…。私、どうするべきなのか…」
「それは君がどうするべきか決めなきゃいけないことだ」
「シスター。その人の姿を見たいと思って、会いに行ったりしたかい?」
「…いえ」
「何故だろう?」
「私は…神にお仕えする身で、信徒に何かを望んではいけません」
「シスターは、神様にお仕えするだけで幸福…で、なければならないと思います」
「もちろん、私たちはそうであるべきだし、私もそれが間違っているとは思わない。だけどね、」
「私は、君はシスターである前に、少女だとも思っている」
刺激物として轟を都会から来させてもいい。
「余所モンが何しに来やがった」
「急にいねえから…どこ行ったか聞いて来た」
「神様はいつでも見守ってくださるわ。だけど神様だけを頼らないで。幸運を待たないで。幸運は奇跡のようなものだから」
(メモ帳より抜粋)
▼ 18/07/06 08:41
教会のシスターのnot見たい。誰かが恋してミサに来るんだけど、シスターは神に何もかも捧げてるからその恋は成就しない。この誰かは勝己でもいい。
notの価値観的には神=勝己(それに対する絶対的な信用を誰も折らせることができない意味)なんだけど、勝己を神にしたら死んでるので生かすためにはどうしよう。神父、信仰者どっちでもいいけど基本二択。
ポジション的には「勝己がnotの恩人の神父」ってのが綺麗だと思う。
一話単発なら信仰者で、神父が不在の時ばかり懺悔に来るから「あんたでも話くらい聞けんだろが」とか言って、notに話聞いてもらう
でもそもそも勝己って他人に話す形で懺悔しなさそうだし、notも「貴方がそう思うだけで、神様はお許しくださいますよ」とか言ってるのなんか違う。
…と思ったけど萌えたわ。いけるわ。
勝己は国柄で神に信仰心持ってて、神に仕えるシスターに恋したことに背徳感があって、でも会いにきてしまうとかだといい。「あんたに惚れた」ってずっと思ってるけど、ずっと言えない。教会でnotに会うたび恋しさが満ちて、そのたび悪いことだと苛まれる。罪を告白できないけど懺悔室で黙って座って、我が身を振り返る。何も言わない。
クソ短い単発で読みたい。
教会貧乏だから、お金持ちになって寄付して豊かに暮らしてほしい的な一緒にならないけど幸せにしてあげる感じの将来があってもいい。