完璧成立関係。






(オリジナル/伊川準/伊川珠李)


準。
私は、準さえいれば全部平気。だって!準は私の神様だもの。
準は綺麗。準は優しい。準は私を愛してくれる。準は。



「珠李は汚い。心が狭いし俺以外の人間が全員嫌いなせいで欠片も社交性がない。こんな世界滅べばいいと思っているのを隠そうともしない。当然慈悲も慈愛もない。俺さえいれば珠李の精神は平和だが、同時に自立心がない。依存性の強い馬鹿で最低な人間だ」



だって、私は可哀想なの。
母親が私を使って売春したの。ねえ、何も知らない子供のときに、知らない男に体を触れられたことはある?何も知らないのに、とてもおぞましいことだけがわかるの。泥に触れられるように私の体が汚れていく。私の性器から赤いものが、白いものが流れる。生まれて今まで眠っていた自我がぱちんと目が醒めるように、私はあの時精神が目覚めたの。そして知ったのよ。暗い場所は怖い。男は汚い。女は狡猾。私は穢された。外の世界は無慈悲で暗くて冷たい。嫌悪感しかない。地獄よ。こんな世界が存在してること、なのに一切の慈悲がないこと、絶望的な世界じゃない。私は何も悪いことをしていない。あまり覚えてないけどお利口さんだったと思うわ。だからきっと運がなかったのよ。運がなかっただけでこんなにひどい目に遭うのよ。ひどいじゃない。平等?愛情?そんなものあそこにはない。私は母親に愛されなかった。暗くて臭い部屋に腐ったご飯。母親も男も綺麗な服を着ていて、私はヨレヨレの伸びきって黒ずんだ服。いつか破り捨てられたけど、新しい服なんてもらえなかった。ベッドの前だけお湯を浴びたけど、熱くて火傷したことがある。薬なんて塗ってもらえなかった。痛くて泣いても五月蝿いと怒鳴られるだけ。地獄。地獄。地獄。地獄。地獄。地獄。地獄地獄地獄地獄地獄地獄。地獄。どうすればいい?逃げられない。反抗すれば痛い思いをする。誰も助けてくれない。泣き寝入りしかできない。隣には準しかいなかった。準。準はずっと閉じ込められていて、あのドアの向こうがどんなにひどい世界か知らない。準。私が生きている世界で唯一潔癖な存在。優しくて、私を慰めてくれた。準。準は私を温かく抱きしめてくれたの。準。準。準。準がいないと私はダメになる。私は、準がいないとボロ雑巾になる。準がいないと。準。準。準。準。じゅん。じゅん、じゅん。準。準。じゅん。ジュン。準。準。準。じゅん。準!準!じゅん!!準!!!準!!!!










「珠李は頭がおかしい。俺がいないとダメなんだ」









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