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白濁した嘘




ちょっと驚かせてやろうと思っただけだった。不在中にあいつの部屋のベッド下に隠れて、帰ってきたところへばばーっと飛び出していって。
それだけ、なのに。

「っ、く…っは、」

帰宅を待っているのに飽きて、いつの間にやらうたた寝をしてしまっていたらしい。目覚めてまず耳に届いたのは、上から聞こえるスプリングの軋む音と、苦しそうな声。
聞き間違いであってほしかった。

「意地はってねぇでさっさとイっちまえよ」

…よく知った声が二つ、それはきっと、何かの間違い。



130405 詩

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