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エゴイスト




血の味がする。
どうやら唇が切れたらしい。その原因である男は目の前でただ歪んだ笑みを浮かべていて。

「まったく悪趣味、ですね」

僅かに眉を潜めてそう言えばくつりという笑い声。

「ああ、まだまだ余裕ありそうだなァ?」

首筋から下へ這う指先に肌が粟立った。

「精々俺様を楽しませろよ」

なんて不快。



130401 詩

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