コウノトリのしんだよる
「ね、ユウ」
「ん、」
この世に不幸せなことなんて何もないような穏やかな明け方、もたれかかるケイが俺の名前を呼んだ。
「できるかなあ、赤ちゃん」
「……どうだろうなぁ」
曖昧な返答。それはきっと残酷な言葉で。
「……ごめんね」
膨らむことのない腹を細い指でなぞるケイは、一体何を思うのだろう。
130414 詩
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