◇サンドイッチ
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『さぁ藍ちゃん、
ピクニックと言えばー?』
「ねぇテンション高すぎ。
鬱陶しいんだけど」
『答えはー!』
「ねぇ聞いてる?」
『山の上でのお弁当ですっ』
いそいそとお弁当を開ける
「ちなみにココ山じゃなくて公園だから」
『んもう、いいじゃんか!
さぁ食べよ食べよう』
藍ちゃんの細かい指摘なんて放っておいて私は食べ始めた
『美味しいー。早起きして作ったかいが..って藍さんんん?!』
「なにうるさい」
『なにか嫌いな食べ物あったのかなっ?!』
「僕に苦手な食べ物ないの名前がよく知ってるでしょ」
『そうだけどさ、ねぇなんでサンドイッチ.....
めくってるの?』
「え?」
『え?じゃないよ、それはこっちのセリフだから!』
「僕初めてサンドイッチ食べるけど、こうやって上から1枚ずつ食べるんでしょ?」
『・・・・・』
普通は横から食べるが、上から1枚ずつ食べるつもりらしい
この子はどうしてやたらめくりたがるの
『はっ!もしかして私のスカートも...?!』
「なにバカなこと言ってるの。そんなの別に捲りたくもないんだけど」
『ま、まあとりあえずサンドイッチ食べたら喉渇いたでしょ。
ほらっ藍ちゃんお茶どーぞ♪』
「ちょっと待って、いま僕サンドイッチ持ってるから」
『えっ、ちょっ手離しちゃって...』
ゴロンッ
『あわわっ、水筒転がっていくよ』
「ちょっ、そんな急に動くと」
『わわわっ』
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『サンドイッチ、だね...』
「だね、じゃないよ。
慌てて取りに行こうと思ったら僕に躓くとかバカなの。
そして何で更にそこで覆い被さる形になるのかな」
今私は藍ちゃんに覆い被さる形になっている
『な、なんでだろー。
捲られるんじゃなくてサンドされるなんて』
顔が近い近い
「うるさい、本当に捲るよ」
『め、捲って下さいいー』
藍ちゃんの罵りがこんな近くで聞けるなんて
なんて言ったらどうせ藍ちゃんは
言うだろう
「心の声漏れてるから、変態」
変態称号、頂きました
2013/7/23 Tue.
書いていてなんか藍ちゃんがツンツンしてない!
これは藍ちゃんじゃない!!
と思った結果、むしろ悪化した...?(笑)