「ねぇ、くしゃがらってなに?」

「……何?」

「あ、露伴くんも知らないのか」

「ちょっと待て。その言葉、どうして君が知ってるんだ?」

「この前、漫画家の……志士?先生が叫んでたから……」

「……クソッタレ、志士十五め」

「やっぱり知ってるんじゃない」

「知らないね。あんな二流漫画家の言う事をいちいち気に留めるなんて、君、どうかしてるぜ」

「何で隠すの?」

「僕は知らないと言ったんだぜ」

「隠されると気になるじゃないの」

「この世の中には知らなくても良い事が山ほどあって、その中には人智も及ばないモノだってあるって事だよ」

「でも露伴くんはそれを知ってるんでしょう?」

「知らないね。何だって今日はそんなに食いつく?」

「露伴くんがそんな面白そうな事を放っておくような性格じゃあない事はよく知ってるから。知らなくても良い事?人智も及ばないモノ?岸辺露伴がそんなモノに怖じ気づくとは考えにくい」

「……Curiosity killed the cat.この言葉、知らない訳じゃないだろう?つまりはそういう事だよ」

「……それは露伴くんもそうしたって事?」

「議論百出だな。ま、そういう事だよ。これで満足かい?」

「……まぁ、一応は」

「なら、もう帰らないか?すっかりコーヒーが冷めてしまったよ」


好奇心は猫を殺す


ワンライ「禁句」






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