爛壊する恋人達


指先ひとつで絆されるあたしはなんて安い女なのだろう

夜離りながら乾いた声をあげるきみは嘘つきだ

月色の嬌声

後ろめたい眩暈

愛すべし狂愚

ひみつの遊戯

ずっとずうっとあたしのナカにいてよ

だって同じ穴の狢じゃないか

あんたはわたしのモノだって恥ずかしげもなく口に出来たら、楽なのに。楽だったのに。

言葉は嘘つき。身体じゃ足りない。これ以上どうしたらいい?

彼女のレプリカ

イチバン奥にアナタを下さい

触れられた指先がじわりと熱を帯びていく。苦しい、と軋む胸はどこまでも正直で、こんな時でさえトクリと胸が高鳴った。

触れた指先がひやりと冷たくて。熱を奪ったのは紛れもなく僕なのに、歪んだ泣き顔にさえ欲情する僕はきっと狂っている。

離れられないひとりとふたり

壊れていくひとつのふたり




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