私が告白した時も真っ赤になって暫く固まっていたかと思うと、真っ赤になって「わ、わっ、わたくしは…その、あの！」とそのあのえっと、を５分間くらい繰り返し、そしてまた固まってしまった。
これは脈ありなのか脈なしなのか全く判別が付かない。
暫く待ったが、ピクリとも動かなくなったノボリさんに言葉を投げ掛けたら、ガシッと腕を捕まれた。そして「わたくし実は今日……」などと何だかよく分からない話をし始めた。
私としては、返事は？と聞きたいところなんだが、大人しく彼の話を聞いていた。
しかし、返事らしい言葉は見つからない。
何がしたいんだろう…と思い始めた時に、ひょっこりクダリさんが現れた。
ノボリさんが早く返事をくれないから、他の人が来てしまったではないか、と非難の声をノボリさんに向けたら、ノボリさんはハッとして振り向いた。
クダリさんは、なにしてるのー？と聞いて来たが、ノボリさんは何も答えない。答えられない。
なんで手握ってるのー？と首を傾げて聞いてくるクダリさんに、急に恥ずかしくなって握られた手をひっこめようとしたが、出来なかった。
ノボリさんが、力を入れて腕を離してくれない。
「あの、ノボリさん……離していただけませんか？」
恐る恐るそう言えば、ノボリさんは至極真面目な表情でさらりと「逃がしませんよ」と言った。
かっこよくてときめいた。
シャイな彼の、シャイじゃなくなるポイントが分かりません。
20110310
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