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自分の子供は、可愛い女の子が良かった。

私とは違う、色白で黒い髪が似合う可愛い子が良かった。

その為に夫に選んだ男は、色白で美形だった。
どちらに似るかはわからないから、私だけが美しくても駄目なのだ。

そしてその誕生を待ち望んだ子は、私の願い通り、可愛い女の子だった。

赤ん坊にしてその愛らしさは、他を寄せ付けない物になった。
姿を見れば誰もが振り返り、笑顔でその子を見つめ、抱かせてくれとせがんだ。

子供が出来たら夫にそれ以上の興味はなく、家のどこかにいるだろうが、広い家のどの部屋で寝ているのかも把握していなかった。

私は自慢の娘と常に一緒にいた。
世話は乳母に頼み、泣いていない時だけ私は抱いて人に見せつけていた。

思惑通り、誰もが私を羨んだ。

歩き始めなど、溜め息が出るほどに愛らしく、あえて外でも車を使わず、歩いてそれを人に見せつけた。

娘には様々な事を学ばせ、それ以外の時は私といるようにした。

いつでも注目の的だった。


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Dog-ear ??
SCHNEEWITTCHEN






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