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「マイロ天才!美味しい!凄く美味しい!」
「大絶賛」
月曜の昼、剣道場の裏でお弁当を食べていた。
約束通り舞良の手作りのお弁当を食べて、響は大喜びだった。
「家政夫として雇いたい…、本城家においでマイロ」
「プロポーズみたいだよそれ。しかもうちに来るのはそっちだしね、結婚はまだ先だろうけど」
突然響は春巻きをくわえたまま無表情になった。
「どうしたのナリ、春巻き苦手だった?」
「…へっ、あ、ううん!春巻きも凄く美味しいわ、このサクサク感!」
響は慌てて春巻きを頬張って笑顔を作ったが、明らかに空回りしていた。
舞良が訝しげに見つめ続けると、響は観念して取り繕った笑顔を取り外した。
「どうしたのナリ」
「あのねマイロ、私…」
何かを言いかけた響を携帯の音が引き止めた。
マナーモードになっていなかった携帯を響は慌てて取り出した。
メールだったようで響は舞良と話していた事も忘れて携帯画面を見つめ困ったような顔をした。
響は返信せずに携帯をポケットにしまった。
もう一度舞良に向き直ると、響は続きを言った。
「私…レン君に告白された」
「…」
は!?
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CINDERELLA STORY